サン・ジョヴァンニが我が教区に

 サン・ジョヴァンニ祭りLa festa di S. Giovanni Battistaの期間中、毎年巡回で、聖人が市内の主要教会を祝福に来る。今年は我が家の教区、エッチェ・オーモ教会Chiesa di Ecce Homoの番だ。バルコニーから宗教行列を見ることができる幸運。それは見なくては!

f0133814_44428100.jpg ドンドンドーン!!6時頃、大花火が轟いた。ハトたちは驚いて一斉に空を逃げ惑う。するとブラスバンドの音楽が響き、始まった。
 宗教行列はカッテドラーレを出て新市街中心部を練り歩きながら、8時頃ようやくエッチェ・オーモ通りに現れた。

 灯火を手にした信者が角を曲がって続々とやって来る。
 信者の先頭は、司祭を助ける長白衣の少年たち。

f0133814_6154057.jpgf0133814_616645.jpg
 写真左:信者の列の後に現れた赤い集団。ああ、サン・ジョヴァンニ!
 サン・ジョヴァンニの祭りは一般に生誕の6月24日に祝われる。しかしこの時期、ラグーザの農民は刈り入れと脱穀の忙しいため、聖人の命日である8月29日を祭りの日とした。
 写真右:信者の列は教会に向かって坂を登りながら、道の両脇に並ぶ。

f0133814_5264011.jpg
 ウォーーッ!ウォッウォッウォッ!
 勇ましい掛け声とともに、聖人の御輿が坂を一気に駆け上った。体中が振るえるような神々しさ。宗教は違っても、日本の神輿と何か通じるものがある。


f0133814_5271373.jpg
 聖人の赤いマント、御輿を埋め尽くす赤い花、男衆の赤いTシャツ。全てが燃えるような赤に染まる。
 我が家のバルコニーの真下で一時停止。ここから教会の階段下まで一気に坂道を上る。その体制を整えているところ。

f0133814_5281100.jpg
 聖人の後ろには制服のブラスバンド。シチリアの祭りには欠かせない存在。彼らの奏するマーチに合わせて、宗教行列が町を練り歩くのだ。

f0133814_5282749.jpg
 後方の若者たちが御輿を押し上げる体制に入る。前方はまだ準備が整わない。一人一人のポジションを指示しながら、慎重に。
 それもそのはず。この聖人は石灰石でできた1500年代初期のものなのだ。5000人もの死者を出した1693年の大地震にも耐えた聖なる奇跡そのもの。
(追加情報:ラグーザ市公式サイトでは聖人像についてこう記されているが、本物は教会内に保存されておりこれは木製という説もある。審議やいかに。)

f0133814_635527.jpgf0133814_6361611.jpg
 教会前では信者たちが道を開けて聖人を待ち受ける。聖人がいかに大事な存在であるかが見えてくる。
 が、聖人が階段にたどり着くや否や、ルール崩壊。もはやいても立ってもいられないのだろう。聖人を取り巻きもみくちゃに。

f0133814_6364157.jpgf0133814_6372726.jpg
 この時、花火が上がる。聖人が教会前に到着するとともに、花火で盛大に迎えるとは。絶妙なタイミングとチームワーク。この熱烈歓迎ぶりにサン・ジョヴァンニもさぞかし満足のことだろう。
f0133814_665136.jpg 空が煙で濁るほどの花火が終わると、聖人を教会へ運び込む。

 しかしこの階段は坂道よりもきつい。御輿の土台下には車輪が付いているので、坂道は力で転がせば良いが、階段では担がねばならない。しかも1500年代の貴重な聖人像をである。
 集中力と連帯力が問われる一瞬。皆が息を呑んで見守る。
(ラグーザ市の公式サイトには聖人像についてこう記されているが、ジョヴァンニおじいさんの説では、1500年代の聖人像は教会内に保管されており、これは木製とのこと。2つの説があるるようだ。)

f0133814_671641.jpg あー、持ち上げている持ち上げている!頭がぶつからないか心配・・・。

 聖人は空気中を浮遊するように静かに教会へ入っていった。
 信者たちはその様子をじっと見つめ、聖人の後に中へ。そして祝福のミサに参加した。

f0133814_7104149.jpg で、ブラスバンドは、と言えば・・・。ゾロゾロとそのまま帰宅。あ、そんなんでいいの?とルカと顔を見合す。
 金管楽器を吹きながら2時間町を練り歩く日々。お疲れ様です。明日も頑張れ!

 サン・ジョヴァンニは今晩、この教会で眠る。聖人に足を向けて寝てしまう我々をどうかお許しください。

人気blogランキングに参加中 サン・ジョヴァンニ祭り、まだまだ!。

[PR]
by hyblaheraia | 2007-08-29 07:01 | 祭り


シチリアのラグーザ(ラグーサRagusa)より、時に音楽を交えて。ナポリ人の夫ルカと娘リディアも度々登場。リンクフリー。


by hyblaheraia

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

掲示板

最近は・・・
なんと1年3か月ぶりの更新!気付いていただけるでしょうか…ひっそり。
16 Feb. 2016


迷惑コメント対策で承認制にしております。
::::: ::::: :::::

自己紹介に代えて


ご連絡等はコメント欄にお願いいたします

::::: ::::: :::::


2013年11月、共著出版



2009年4月、共著出版



1999年3月、共著出版


Locations of visitors to this page
2010年2月16日リセット
世界の赤い花びら!


Click for Comiso Air Station, イタリア Forecast

今日の月はどんな月?



ラグーザ ホテル

カテゴリ

全体
自然
生活
歴史
祭り
伝統・技術
料理
菓子
変わった野菜と果物
野鳥・昆虫・動物
大学・研究
政治・社会
音の絵:写真と音楽のコラボ
シチリア他の町
イタリア他の町
ナポリの実家
一時帰国
ブログ・・・周年とゲーム
未分類

タグ

(60)
(50)
(46)
(42)
(41)
(38)
(36)
(35)
(35)
(34)
(31)
(27)
(22)
(21)
(20)
(15)
(14)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(9)
(8)
(8)
(8)
(8)
(7)
(6)
(6)
(5)
(4)
(3)
(2)
(2)

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

以前の記事

2018年 02月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 05月
2016年 04月
more...

画像一覧

ブログジャンル

海外生活
音楽

検索

記事ランキング

ライフログ











お気に入りブログ

生きる詩
gyuのバルセロナ便り ...
ルーマニアへ行こう! L...
写真でイスラーム  
エミリアからの便り
アフガニスタン/パキスタ...
イスラムアート紀行
夫婦でバードウォッチング
La Vita Tosc...
パリ近郊のカントリーライフ
トルコ~スパイシーライフ♪
now and then
Vivere in To...
シチリア時間Blog
フィレンツェ田舎生活便り2
ふりつもる線
ちょっとスペインの別荘 ...
ぐらっぱ亭の遊々素適
ヴェネツィア ときどき ...
石のコトバ
ボローニャに暮らす
フランスと日本の衣食住
cippalippaの冒...
スペインのかけら
Berlin Bohem...
VINO! VINO! ...
::: au fil d...
sizannet
イタリア料理スローフード生活
ペルー と ワタシ と ...
しの的エッセンinドイツ
PoroとHirviのとおり道
料理サロン La cuc...
カッラーラ日記 大理石の...
イタリアの台所から
オルガニスト愛のイタリア...
Animal Skin ...
しのび足
道草ギャラリー
白と黒で
ちまもの読書日和
andante-desse
il paese - p...
やせっぽちソプラノのキッチン
坂を降りれば
A Year of Me...
お義母さんはシチリア人
Espresso!えすぷ...
シチリア時間BLOG 2
London Scene
hatanomutsum...
小鳥と船
mi piacciono...
カマクラ ときどき イタリア
やせっぽちソプラノのキッチン2

外部リンク

その他のジャンル