世界8か国の伝統的な家が勢揃い -幼稚園でのクリスマス-


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(前回のつづき・・・)

 2015年の幼稚園のクリスマス・イベントでは、外国人の親たちが各国の伝統的な家を作り、展示することに!しかも家の前に伝統衣装を着た人形と伝統的な小物を置き、背景には各国の地図(政治的ではなく地理学的な地図)を張り出す、という細かい指示付き。


 この課題に向かって、11月半ばから1か月間、親たちは絵の具や粉にまみれながら頑張ったのであります。その成果を篤とご覧あれ!

 
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 「家のように大きな心」プロジェクトの看板とともに、まずはパキスタンから。
 目の覚めるような黄色と青のコントラスト、赤い絨毯。パキスタン出身のS君一家は、お迎えの時間に姉兄全員でとても嬉しそうにこの家を見ていたのが印象的だった。

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 こちらは東アフリカより、エティオピアとエリトリアの共同作品。家の中に横長のソファーのようなくつろぐ場所が見え、とても温かい雰囲気があふれていた。

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 両国の小物が何もなく、先生がアフリカ人のお母さんたちに、一人ひとり訪ねてようやく集まったものは、茶碗、壺、編み籠、そして

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麻と染物のベビー服、笠。綿ではなく麻を使っているのは、やはり暑いからなのだろう。

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 がらりと変わり、こちらはルーマニア。ドラキュラ城のモデルとなった、南部トランシルヴァニア県のブラン城を制作。ルーマニア出身のお母さんはたくさんいて、みな非常に意欲的で、この大きなお城の他に家をもう一軒作ったほど。

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 お城の中では、伝統衣装を着た女性がパンを作ったり、料理したり。
 もう完成かと思っていたら、制作最終日にG君のお母さんがせっせと雪を降り積もらせていた。冬のルーマニアには雪がないと!と言いながら。

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 さて、こちらはモロッコ。この鮮やかなブルーとイスラム建築特有の窓の形、そして幾何学模様。一度は行ってみたいモロッコへの憧れが募る。美しいお茶道具もまた。ミントティーはこれで飲むのかな?

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 そしてこちらが、地元ラグーザ組によるマッセリーア(農場の家)。随時5、6人が集まり、地元の石を細かく砕いたり、瓦を作って一枚ずつ塗ったり、実に細かい作業をコツコツと続けていた。

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 納屋にはシチリア伝統の荷馬車まで!極彩色豊かな曼荼羅のような絵付けを、この小さな模型に施すとは。その徹底ぶりに脱帽。

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 さらにこちらの納屋では、幼子イエスが誕生。イタリア人にとって、クリスマスの飾り付けと言えば、やはりプレゼーペ。

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別棟(こちらもラグーザの伝統的な家の作り)には、タスコ(ラグーザ語でコッポラ帽)を被った青年がいたり、ラグーザの家庭パンやドライトマトが庭先にあったり、本当に細かかった。お見事!


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 その次は、アルバニア。イタリアとは、アドリア海を挟んですぐ隣の国なのに、知っていることは少ない。

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 こういう伝統衣装を着て、どんな風に歌ったり踊ったりするのだろう。


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 さらに、こちらはチュニジア。砂漠とラクダとヤシの木、丁寧に敷かれた絨毯と細長い枕。砂漠の生活に思いを馳せながら、いったい、どれほどの星が見えることだろうかと考える。
 地図の下のカードには、D君のお母さんの言葉が刻まれていた。「チュニジアは私の命(人生)」 故郷への熱い想いと、それを隠すことのない痛いほどのストレートさが伝わってくる。

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 そして、こちらが日本。江戸時代の武家屋敷をイメージして、日本庭園と季節の木々で飾ったつもりなのだけれど・・・。

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 池を作り、石(発泡スチロールをちぎって色を塗ったもの)で囲み、そこに鯉を泳がせ、灯篭(橋のたもとにあり)を置いてみたけれど、日本らしさは伝わったのかどうか。
 枝垂桜と紅梅、松、

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柳、ツツジの刈り込みなども、分かってくれた人は少なかっただろうな。廊下も柱も結構、苦労したんだけれどな…。


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 それに、鬼瓦に実家の家紋を入れたりした遊び心も、誰にも分ってもらえないのが残念。

 でも、様々な屋根の様式を調べ知り、入母屋造りにこだわって懸魚(げぎょ、茶色部分の屋根飾り)も作ったり、巨大な日本地図を描きながら日本列島の複雑な美を身体で実感し、なかなか楽しく勉強になる作業だった。地図には伊豆諸島も小笠原諸島も、五島列島も南西諸島も、全て入れて見せようと何度も下書きし、搬入前夜に徹夜したことも良い思い出。

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 持って行ったいろいろな小物をG先生が斬新にデコレーションしてくれて(屋根に扇子は私にはできない!)、

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他のものもこうして立派に飾ってもらえて、日本の伝統を伝える機会が持てたことは、とても嬉しかった。

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 幼稚園の大広間に勢揃いした8か国の家々。世界中の家族が平和に、幸せに暮らせますように、というメッセージを人々に伝え、
 

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子供達には、世界は広く、様々な生活様式があるということを伝えられたかな。

 来年のクリスマスはどんな課題が出されるのか・・・。




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by hyblaheraia | 2015-12-26 04:45 | Comments(12)
Commented by saku at 2015-12-26 10:17 x
力作です!!
Commented by アイシェ at 2015-12-26 21:12 x
いやぁ、感心しました!!! どれもこれも芸が細かい。ものすごく特徴が表れてますよね。
日本家屋もhyblaさん一人の作業と思えないほどの力作。気づかれない所にもこだわりがあって本当に素敵です。
なかなか良い趣旨のイベントですね。今年は特にそう感じます。
Commented by Mchappykun2 at 2015-12-27 02:57
どの家も力作ですね。日本家屋、お一人で作られたとは思えないい素晴らしい出来です!とっても大変だったことと思います。でもその成果がきちんと現れています。お疲れさまでした。
確かに屋根の上に扇子は日本人では考えつかないですね。
Commented by hyblaheraia at 2015-12-28 02:44
> sakuさん
うわぁ~!見ていてくれたんですね、ありがとうございます!
私としては未完成なんですが、もう時間も体力もなくて、とりあえずここで。地図を描きながら、sakuさんはこの辺りに住んでいて、ここからホタテ一家とサンマ一家がやって来たんだなぁと思い出していました。
Commented by hyblaheraia at 2015-12-28 03:06
> アイシェさん
どのお母さんも、自分の国への熱い想いがあって、一生懸命作業していました。私は2週間このことで頭が一杯で、ルカには頑張りすぎと言われましたよ。
おっしゃる通り、本当に良いイヴェントでした。他の宗教の子供と家族のことを大切に考えているのが良く分かり、いい幼稚園に来たな、と思いました。もう一つ記事にしたいことがあるのですが、幼稚園ネタが続いているので…。そのことについて、アイシェさんはきっと賛同して下さるだろうな。
Commented by hyblaheraia at 2015-12-28 03:12
> Mchappykun2さん
担任の先生が、まるでエキスポのようでしょう!?と目を輝かせていました。各国の特徴が出ていて、とても良いイヴェントとなりました。
日本の家は大変でしたが、良い思い出となり、愛着も湧き、イヴェント終了後には自宅に引き取ることにしました。お褒めのお言葉、ありがとうございます。皆さんにねぎらっていただいて、嬉しいです。
屋根の扇子、結果としては良かったです。屋根がモノトーンなので。
Commented by アイシェ at 2015-12-29 20:52 x
また、楽しみにしております。
Commented by bellazukina at 2015-12-30 06:24
はじめまして!
とてもよいイベントですね^^。先生も親御さんもやる気が感じられて素晴らしいです☆
Commented by bellazukina at 2015-12-30 06:30
すみません、途中で投稿されてしまいました。

日本以外の国も興味深いです。こうして小さい頃から他の国のことを身近に学べるっていう環境も、イタリアに限らないと思うけれど、この国らしいですよね。

大作の作成、お疲れ様でした!
Commented by hyblaheraia at 2015-12-31 16:11
> アイシェさん
なるべく早くアップします!できれば年内に、と思っていたら、今日中?!
Commented by hyblaheraia at 2015-12-31 16:13
> bellazukinaさん
はじめまして!コメントありがとうございます!
幼稚園のイヴェントでこんなに力が入るものかと思いつつも、私自身、非常に熱が入りました。日本の伝統を正しく伝えねば・・・!と。
Commented by hyblaheraia at 2015-12-31 16:31
> bellazukinaさん
つづきます・・・

おっしゃる通り、こどもの頃から世界の広さと文化の多様さを知っているということは、今後の人生に大きな影響を与えると思います。そういう貴重な機会を得たことはとても良かったです。ピストイアの幼稚園ではどんなクリスマスだったのでしょうか。

ねぎらいのお言葉、ありがとうございます!来年も頑張ります!
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