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ラグーザとの別れ、そして再び

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 2011年9月12日、午後7時過ぎ。最後に見るエッチェ・オーモ教会とアマツバメの戯れ。こうして季節の色に染まる空と、そこに限りなく自由に流れる線と声に、どれだけの時間を預けただろう。
 

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 イブラの向こうの丘から知らぬうちに顔を出す赤い月。高く昇りながら次第に白く輝き出すまでを何度見届けただろう。
 

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 漆黒の闇に浮かぶ月と星のきらめき、そして家々の灯り。

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 彼らと向かい合って夜明けまで対話するエッチェ・オーモの表情。
 寝静まった町とは対照的に、天空には何億光年もの歴史が渦巻いている。そこに一つの声を求めた時間をどれだけ費やしただろう。
 明日からこの空を見ることはない。決別。
 

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 しかし翌9月13日、午前6時過ぎ。やはり空の色を見たくて、テラスに駆け上がる。
 いや、色が見たいのではない。このラグーザでの日常をあとほんの数秒でもいいから、味わっていたかったのだ。日常を失うことは、自己喪失の危機でもある。

 そして昼頃、ラグーザを完全に後にする。カターニアへ行く長距離バスが動いた瞬間、悔しさが身体の底からから黒い水のように溢れてきたのを忘れることはないだろう。


 あれから1年、必死に生活し、ルカと支え合い、たくさんの人に出会い、助けられ、励まされ、今日まで来た。そして私たちはまた、愛するラグーザへ戻ることに。困難はあまり変わらないかもしれない。状況も楽観できるものではない。けれども、今の私たちに与えられた使命をしっかり受け止め、そこから始めるしかない。
 そして私たちが授かった命を大事に守っていきたい。3人で一つに結ばれ、決して離れ離れになることなく、愛情に溢れた時間を過ごしたい。

 今はそういう想いでラグーザを見ている。ラグーザでの新たな生活を、私は一つの挑戦だと思っている。そして新しい家族との生活を、私のもう一つの人生の始まりだと考えている。ラグーザの空と大地がまた私たちを慈悲深く包み、時には厳しく撥ね退け、見守ってくれることだろう。

::: ::: :::

 長い間ブログを放置してしまい、皆さまにご心配おかけしました。個人的にメールを下さった方々、ありがとうございました。状況が二転三転して、客観的に自分たちが置かれた状況を説明できない日々を過ごしていました。
 しかし春の訪れとともに、私たちの生活にまた新たな展開があり、今ようやくお伝えできるようになりました。いろいろお話したいことはありますが、今日はここまで。ラグーザの最後の日から今日までをどこかに留めておかねば、という気持ちで書いています。
 これから少しずつ、書き進めていきたいと思います。また皆さんと楽しくコメントを交わしていけたら嬉しいです!
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by hyblaheraia | 2012-10-28 16:38 | 生活 | Comments(8)

夢を買う

 イタリアでは、夢に見た数字を賭けると当たると言われている。最近、やけに明確に数字を夢に見ることがあって、宝くじへの気持ちが沸々と湧いていた。でも2桁やら4桁やらいろいろな数字を夢に見るから賭け方式に当てはまらないし、数字と言ってもアラビア数字がばしっと現れるわけではなく、会話の中の数字や物の数など様々で、どれを賭けるべきか迷ったりもする。

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 そこで採用したのがSmorfiaズモルフィア。イタリア宝くじ売り場の必須アイテム。数字を特定の意味と結び付けた伝統的な表で、ナポリ式とシチリア式がある。
 例えばナポリ式では、豆なら10、鳥なら35、悪天候なら83、と夢で見た内容を数字に置き換えて賭けるだけ。

 だからあとは、夢を見るだけ。
 果報は寝て待つだけ。

 そうして寝て待っていたら、先週のある寒い晩、不思議な夢をみた。緑色の猫一匹と、純白の猫二匹がオパール色の目を輝かせながらじっとこちらを見つめ、柔らかな毛並みを光り輝かせ、何か物言いたげな様子・・・。
 さらに目覚め間際には、ラグーザに来ていた日本の子供たちと時計を何度も見上げて話す夢。どこの小学校?と聞くと、青ノ国小学校!佐賀県!という返事が。私にとっては親戚も知人もいない未踏の地、佐賀県・・・。
 強いインパクトで記憶に残る夢、これは何かあるに違いない。早速、ネットのズモルフィアで夢を数字に置き換える。

f0133814_027090.jpg ねこ夢(猫18、緑16、眼19、毛5、3匹=3)

 とけい夢 その1(4、10、5、30、8 会話に出た時間の数字)

 とけい夢 その2(佐賀県6、青ノ国9、小学校5、時計84=の裏返し48、子供達42=の裏返し24)

 佐賀県のインパクトあまりに強かったので、佐賀県鳥=カササギgazza=60で代用。もしかすると、夢の内容を抽出した方がいいかと思い、他の方式でも賭ける。

 とけい夢 その3(時計と子供達=4284、佐賀県青ノ国小学校=9560)
 以上をメモし、準備万端。

 ちょっと夢を買いに行ってくるから~!インフルエンザで寝込むをとうとに意気揚々と行き先を告げ、全部で5つの宝くじを買い求める。合計1000円。その結果はと言うと、
・・・・・・・・・・

 惨敗でありました。けれど後日、私が見ていたズモルフィアは伝統的なナポリ式でもシチリア式でもなく、中途半端なイタリア式だったことが判明。紛らわしいこと!
 ナポリ語を恐れずナポリ式を見ていたら、ねこ夢その1の数字の一つは当たっていたんだけどな。

 皆様、今宵も良い夢を。Buona notte.
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by hyblaheraia | 2011-02-13 01:28 | 生活 | Comments(10)

変わらぬものを -新年に寄せて-

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Felice Anno Nuovo 2010

 今年はどんな一年になるのだろう、と考えた時に自然に湧いてくるのは、ラグーザの変わらぬ美しい風景のように、自分らしさを忘れず前向きに挑戦していこうという想い。健康に留意し、誠実に、明るく、頑張ろう。


 12月から多忙な毎日を過ごしており、更新がすっかり滞ってしまいました。コメントのお返事もできずにすみません。落ち着いたら、ゆっくりお返事させていただきます。
 こんなマイペースなブログですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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by hyblaheraia | 2010-01-06 01:00 | 生活 | Comments(20)

ボルロッティの収穫!

 昨日の朝、テラスに出て一瞬?!

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 本物のボルロッティだ!!売り物と同じ色!莢が白と赤のマーブル模様になっている!!もはや収穫の時が来たのだ。ようし!


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 パッチン!という硬質な音と手応えを楽しみながら、大きめの莢を全部収穫。そして、指先にまで伝わる胸の高鳴りを感じながら、最初の一莢を裂き始めると・・・。
 なんと!たった一粒のボルロッティだけれど、ぷにゅっとした瑞々しい皮に包まれ、表面には立派なマーブル模様を描いている。


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 他の莢たちも次々に開いて見てる。完成された美しいマーブル模様をまとったものもあれば、まだ早すぎて自分がボルロッティであることも知らない粒もあり。
 ああ、でも君たちを皆、等しく愛しよう!!


f0133814_6121179.jpg わずか30粒ほどのボルロッティは小さな鍋でコトコト煮られて、マリネの小皿に変身。
 オリーヴオイル、お酢、塩、そして今年の野生オレガノ少々で味付けしたもの。


 一粒一粒を大事に味わい、溶けるような上品な甘さに二人とも顔を見合す!ボルロッティじゃないみたい!


f0133814_6125486.jpg イカとトマト・ソース(塩漬けカッペリ[ケッパー]入り)のリングイネの後の、小さな小さなセコンドとして、二人で仲良く半分分け。

 トマト・ソースも、ワインも、オイルも、何が飛び跳ねてもシミが見えない色柄うるさいテーブル・クロスで、大いに安心しながらランチ!ワインはもちろん、地元のネーロ・ダーヴォラ。濃いトマト・ソースに負けない味。




 ということでボルロッティの成長記、最終章。発芽から色付き、そして収穫まで、皆様、応援ありがとうございました。プランターでも育つことを証明しちゃいました。

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by hyblaheraia | 2009-09-13 07:27 | 変わった野菜と果物 | Comments(10)

実った!!

 7月中旬、八百屋で買ったボルロッティ豆が莢の中で根を出していたので、面白半分で植えてみると、見事に発芽(その記事はこちら)!日に日に成長し、遂に、

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 ボルロッティの赤ちゃん誕生。柔和な表情でふんわりと。


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 感動的な気分に支配され、二人とも目尻を垂らして見つめる。
 薄ピンクの小さな花があちらこちらに。そこからにょい~っと莢が、これからも次々に出てくるはず。

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 なんという生命力、植物の神秘!
 生まれたばかりの莢は、こうして葉の陰でお昼寝中。その小ささはと言うと、

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 私の指が巨大に見えてしまうほど。かわいすぎる!

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 こちらは、お豆三兄弟。あん、ぽん、たん。
 こんな元気モリモリなお豆たちは、ただ見ているだけで楽しい。

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 そしてこちらは、豆番長!太くて重心の座った体格は、柔道黒帯、ではなく赤帯のつわもの。


 
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 最初の写真の莢はわずか3日でここまで太く、赤くなった。美しいマーブル模様に身を包んだ美男子に育つまで、あとどれくらいかな。
 
 成長があまりに著しく、楽しみなので、毎日何度もテラスに行ってはボルロッティたちに話しかけている。昨日は、深夜1時に懐中電灯でそっと照らしながら、熟睡中のお豆たちの寝顔を二人で観察。
 起こさないように、そっとそっと。
  
 
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by hyblaheraia | 2009-08-26 18:59 | 変わった野菜と果物 | Comments(4)

溢れる喜び

 本当の喜びは、抑えられないものなのだろう。溢れ出し、溢れ出し、乾くことはない。

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 白が飛ぶほどの強烈な日差しにも、空の濃さにもも負けない夏の色。次第に膨らみが増し、手すりからこぼれおちそうな勢いで、ただ咲く喜びに溢れている。


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 目の奥に突き刺さるような強さと痛みが伴うほどに。
 テラスから室内に戻ると、一瞬目がくらみ、視界がしばらく黒い靄で覆われてしまう。それほど全てが強烈だということだろう。

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 強烈なもの。
 実態のなさを考える毎日の中で、昨日、あるものに出会った。それは実態のない世界で、音楽の実態に深く切り込むような演奏だった。

 実態がないからこそ、実態が何であるかを問い続け、全身全霊で突き詰めよう。実態的なものに頼らず、自身の身体と感覚を使って対象を際の際まで追い込んでゆこう。それこそが身体に刻まれた考察となり、自身らしい追及となるだろう。そう考えていたことを、その音楽は見事に表明していた。
 
 そしてその音楽には、歌う喜びが溢れていた。抑えられないほどに。

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by hyblaheraia | 2009-07-06 08:43 | 生活 | Comments(4)

休載の理由

 この一ヶ月の休載は、ブログに疲れたからでも、書きたくなかったからでもない。むしろ、足早に移りゆく四季の一種一瞬を残しておきたいと、毎日カメラ片手にあらゆるものを撮り続けていた。
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 野鳥の子育、春の溢れんばかりの色彩、金色に枯れ始めてきた丘、季節の野菜、そしてようやく始まった大学の集中講義の様子も、どれもラグーザ生活の愛おしい一場面として伝えようという気持ちは変わらなかった。
 けれど、その一方で、長い間、身体に充満している深い絶望感が、ことある度に渦のように巻き返り、意思も、感情も、活力も、精神力も、全て飲み込まれるような、言葉の無い世界の中にいた。そしてひたすら、我々の将来とラグーザの今後について、悶々と答えのない思考を巡らせ、嘆息ばかりしていた。ブログを書こうという意欲も、浮き沈みしながら渦に飲み込まれ、消えてしまった。
 今日もまた、予期せず同僚から悪い知らせが入った。もはや最近は、状況が悪化することに何も感じなくなり始めている。

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 昨年、政府が出した教育費大幅削減の法案により、カターニア大学ラグーザ校は存続の危機に晒されている。トイレットペーパーの欠如、コピー紙の不足、正常なコピー機はわずか1台、教員の交通費カット、1年にわたる教員の給料未払い。この状況に伴い、我々のラグーザ生活はあらゆる面で限界に近い状況となっている。働いた分の報酬は得る、という当然の権利のために、日々、見えない大きな力と戦わなねばならない生活を、今後何十年も続けていかれる自信はもはやない。

 唯一の慰めは、美しい空を見上げ、野鳥の懸命な生き様に感動し、静かな時間の流れに身をおくことだった。そうして気持ちを入れ直し、前進してきたつもりだけれど、果たしてこれで良かったのだろうか。美しいものに目がくらみ、物事の本質が見えていなかっただけなのではないだろうか。
 「La terra bugiarda, traditrice 欺瞞の、裏切りの土地」
 まさにそうだ。誰だったかは未だに分からない、シチリアのある作家の言葉が今は一層、身に浸みてくる。

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 しかし、2月からこの絶望と対話しているうちに、皮肉な解決法も見えても来た。シチリアの魔力に取り憑かれ、熱にうなされ、去っていくのも悪くないのではないかと。いつかここを発たねばならない時が来るのなら、徹頭徹尾、ラグーザへの情熱と、憧れに身を焦がし、身に深く刻み込もうではないかと。そうして五感を研ぎ澄ませてラグーザを愛しみながら、人生そのものが知的な精神活動の結果となり得るような、新たな方法を探究し続けて行こうと。
 
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 この非常事態に皆様に喜んでいただけるブログなど、どうして書けよう。休載を決めた当初はその思いが強かった。が、今は人のためではなく、自分のために書きたいと思いを新たにしている。
 あらゆる情感を与えてくれたラグーザ生活の記録として、書き残していくために。

 休載中に関わらず、毎日たくさんの方々が訪問して下さり、個人的にメールを下さった方もいらっしゃり、ご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます。これからも我々のラグーザ生活を、どうぞ見守っていて下さい。

 (写真は5月中旬、春爛漫のモンティ・イブレイ)
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by hyblaheraia | 2009-06-10 01:16 | 生活 | Comments(36)

春らしく

 イタリアの苺は形がとことん不揃い、種のつぶつぶが超密集、毛深くグロテスク。だから普段は潰してヅィビッボZibibboとレモンをかけて食べることが多かったのだけれど、今回は・・・。
 パンナ(生クリーム)と一緒にケーキに挟んで食べたら美味しそうだね!
 そんな嬉しそうなルカの顔を見てしまったものだから、

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 苺のショートケーキ・デビュー。子供のころから数え切れないほど食べたのに、作ったのは初めて。不思議、不思議。


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 今朝は鳥たちよりも早く、朝5時半に目覚めてしまったので、スポンジ・ケーキを焼いてルカを驚かせることに。カシャカシャご近所に迷惑なので、作業は7時とともに開始。

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 冷蔵庫でよく冷やし、夕方のおやつタイム!グロテスクな苺たちは、ベリーベリーした味と香りを放ち、バラの香りのお紅茶と一緒に、春一杯な気分にさせてくれる。


 ついでに最近のおやつたちを。
 今年は寒いので、おやつも心なしか寒い顔をしている。

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 春らしく、色柔らかな、明るいおやつって何だろう?
 ショートケーキは既に半分、明日にはなくなってしまうから、次のおやつを考えなければ。
 夕方に甘いものがないと勉強なんてムリムリ。安く、美味しく、たくさん食べられるにはどうしたらいいのだろう。良いアイディア募集中でございます。
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by hyblaheraia | 2009-04-25 06:50 | 菓子 | Comments(21)

100歳の女性科学者

 5年前、その女性を初めてテレビで観た時、普通の人ではない物凄いオーラを感じた。古色蒼然としたドレス姿には、重い歴史が覆い被さっているような異様な空気があり、白髪と皺深い皮膚、細い腕と手、その話し方には、身体の隅々まで刻み込まれた強烈な知性を感じた。
 この人どなた?失礼ながら思わずルカに聞いた。

f0133814_563361.jpg リタ・レヴィ=モンタルチーニ Rita Levi-Montalcini。1986年、神経成長因子および上皮細胞成長因子の発見の功績により、ノーベル生理学・医学賞を受賞した科学者。

 1909年4月22日、双子の姉妹としてトリノのユダヤ人家庭に生まれ、今日100歳の誕生日を迎える。双子のパオラ・レヴィ=モンタルチーニは画家として活躍した。


f0133814_581595.jpgf0133814_57874.jpg ムッソリーニ政権下では、人種迫害政策により研究活動の場を失うが、自宅に粗末な研究質を作り活動を続けた。戦後はアメリカに招聘され重要な研究成果を生み出し、ノーベル賞受賞に至る。

 2003年にはイタリアの終身上院議員Senatore a vitaに任命され、現在も国会審議に参加している。
 
 分野は違っても、理科系研究の紆余曲折から様々なヒントを得ることがある。彼女の場合は、人生そのものからも学ぶことが多い。
(写真はWikipediaより)


f0133814_572972.jpgf0133814_574836.jpg 活動の幅は研究と政治だけではなく、1992年にはリタ・レヴィ=モンタルチーニ財団Fondazione Rita Levi-Montalciniを設立し、主にアフリカの貧困問題と女性のための教育に力を入れている。

 先日、マルタとイタリアの政治的問題により、海上で4日も救助を待ち続けたアフリカ難民船の問題が起きた直後だけに、アフリカの貧困問題に取り組むその姿勢に、とても100歳とは思えない精神力を感じている。
(写真は同財団より)



 ところで、2008年のイタリア総選挙の時、彼女に関するあるニュースが走った(写真はその日のレプッブリカ紙)。

f0133814_5141430.jpg 99歳で歩行困難の彼女を投票会場に連れて行った付添い人は、長蛇の列を見て先に通してもらえないかと人々に尋ねた。ところが、
 「他の人と一緒に列に並びなさい」、「だめです、私だって急いでいるんですから」、「順を譲る理由がない」、と口々に拒否の答えが返ってきたという。

 騒ぎを聞いた投票所の責任者が、「よろしければ私たちが先にお通ししましょうか」と尋ねたものの、「他の人と同じように列に並ぶ方が良いです。」と答え、差し出された椅子も断り、「本当に結構ですから。立っている方がいいのです。」と、毅然とした態度で30分並んだという。

 身体の不自由な人、怪我人、病人、子供、妊婦、老人に思いやりを持てない社会に対して、多くの人が何とも言えないやるせなさを感じただろう。
 しかしつい数か月前、その時のことをテレビで質問された彼女は、当たり前のこと、何も気にしていないとさっぱり言い切った。その清々しい態度に、インタビュアーがタジタジだったのが面白かった。


 リタ・レヴィ=モンタルチーニのことを知れば知るほど、もっと知りたくなる。
 彼女の研究スケッチをこちらのサイトで見つけ、ふむふむと。

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 左(彼女):NGF(神経成長因子)の効果説明のために描いた図。
 右(私):17世紀イタリア・カンタータにおけるレチタティーヴォとアリアの変化と均質性の概念図(論文『音楽学』より)。
 
 お絵描しながら考えているモヤモヤしたことを表現するのは同じかな。
 将来のノーベル音楽学賞の受賞目指して、頑張ろう!
 (現在、この分野にはありませんけれど・・・) 
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by hyblaheraia | 2009-04-22 07:03 | 政治・社会 | Comments(11)

23:23の法則

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 毎晩、その時が近づくにつれ、あと3分!あと2分!と緊張が走る。そして23時23分。息をひそめ机の左上を見上げ・・・、
 ゴゴゴゴー、ゴゴー、チョロチョロ、チョロリ・・・。
 よし!明日も大丈夫。二人顔を見合せ、ほっと一安心。ギリシア古典劇の仮面モティーフも大喜び。

 これが最近の我が家の儀式となっている。屋根裏の貯水槽に水が少量届く時のゴゴゴー、これが聴こえるか否かで、明日の水の配給を判断しているのだ。名付けて23:23の法則
 ある日、ゴゴゴーっと音がした時に偶然、パソコンを見たら時刻表示が23:23だった。昔からゾロメが好きなので、はっきりと覚えていた。その数日後、また同じ音を聞いた時、ふと時計を見たらなんと23:23!
 もしや!!
 この音を聴いた翌日、水はあった。その後も1週間ほど、水はきちんと届いている。つまり夜に少量水が届けば、翌朝にたっぷり水が届くのではないかと。ゴゴゴーあらば憂いなし?

 理論的に分析すると、おそらく市の水道管の大元ポンプか何かにスイッチが入り、その勢いで一瞬だけ水圧が上がり、各家庭に少量の水が届く・・・・・・、と読んでいるのだけれど。
 全然違うかもしれないし、笑われるかもしれない。でも何も知らず突然水がなくなって落ち込むよりは、多少でも心積もりができている方が断然いい。明日は水が来ないだろうから、洗濯はしない、ランチはパンとハム、お米とパスタは作らない、常備している水を使い、それを受けるバケツを用意する(この水はトイレ用になる)など、水無し生活に必要なノウハウを落ち着いて準備できる。

 現在、23:23の法則を実験して2週間ほど経過。この音を聴かない翌日、水が来なかったら、ヒブラヘライア理論の勝利!!
 

追伸:ここでは水は毎日一定量、タンクに溜められるシステムです。我が家では市の水道管から水を吸い上げるモーター(違法)を付けていないため、水が届かない事態が頻繁に起こります。シチリアの水問題については、タグの「水問題」をクリックしてお読みください。
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by hyblaheraia | 2009-04-20 08:22 | 生活 | Comments(18)


シチリアのラグーザ(ラグーサRagusa)より、時に音楽を交えて。ナポリ人の夫ルカと娘リディアも度々登場。リンクフリー。


by hyblaheraia

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2013年11月、共著出版



2009年4月、共著出版



1999年3月、共著出版


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