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昆虫学会からの返事

クワガタのいない日中に書き足しました。やれやれ。

 (昨日の続き・・・)キッチンで二度見つけた奇妙な虫について、悪い想像を果てしなく巡らせ、心配でいられなくなったルカは、イタリア昆虫学会に問い合わせのメールを写真とともに送る。返事は来ないだろうと思っていたら、二日後に丁寧な説明の、素晴らしいメールが届いた!

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ルカ・C 教授殿

 (お尋ねの)C教授の代わりに、(この件の専門家である)私が貴殿のメールにお答えします。
 まず第一に、貴殿のご心配は全くそれに及ばないものであり[やっぱり!]、人に対して完全無害[ほらね!]、それどころか有益でさえあるものです[おお!]。お尋ねの虫は、まさにNeurottero Crisopideの幼虫で、ほぼ間違いなく今回の場合ではDichochrysaの種で、小さな虫や小型の節足動物を食して成長します。口元の鉗子[かんし]で刺して-吸い、(前足のような細いハサミ)[ルカが指摘したあれか!]で虫を捕食し、内容物を平らげますが、Dichochrysaの幼虫は食事の後[虫のお食事?]、犠牲者[こういう感情移入、好き]の殻を捨てずに、例の鉗子を使ってそれを背中にまといます。そして鉤状の理想的な毛がそれを保持するのです。
 こうして食事を続けるうちに[お食事ね…]、彼の遍歴の際に出会う[面白い、その言い方]あらゆる種類の微粒子や断片を集め、幼虫は雑多な荷物で背中を完全に覆って、何であるか見分けができないほどにカモフラージュ[虫のミステリー!]します。

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 ある程度成長すると、幼虫は適当な壁に張り付き、サナギになる前に半ば球場の絹の繭を作ります[ギョ、サナギには遭遇したくないー!]。その表面は、先の微粒子で覆われており、その繭から成虫が羽化します。
 それは身体全体が緑色で、金色の目を持ち、長い糸状の触角と、真珠色に反射する透明の四枚翅を持った、実にエレガントな虫です(一部の種は茶黄色をしています)。[ああ、なんて美しい描写!うっとり…]
(写真は千葉大学のサイトよりお借りしました)


 ・・・ 中略 ・・・ ~成虫の生態についてしばらく話が続き、専門用語続出~

 よって、貴殿が丁寧にご指摘なさった土地の鳥類とも、人とも関連はありませんし、幼虫が人を刺すこともありません[やったー、私の勝ち!]。今後インターネットで調査なさる上での手掛かりを差し上げられたと思いますが、何かありましたらお役にたてますことを願いつつ、
 敬具

 R.N.A

 すみません、まだ書きたいことがあるのですが、クワガタがカリカリ言って、電気の隙間から落ちて来そうなので、怖いから閉じます~~!!虫の攻撃、勘弁してー!
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 ということで、例の虫はDichochrysa クサカゲロウの一種ということが分かりました。ネットで写真を見た瞬間に、ああ、あの見るだけで死んじゃう虫だ!と叫んだ我々。この薄緑色のきれいな虫は夏の夜にキッチンによく入って来るのですが、あまりに弱々しいので、「見るだけで死んじゃう虫」と名付けていたのです。その幼虫だったわけですね。
 素人からのこんなメールに丁寧に回答してくださったR.N.A.教授の寛大さに感服です(ネットで調べたらこの分野の権威でした)。教授の文章も素晴らしく、専門用語がたくさん使われているのに、説明は極めて明快で素人にも分かり易く、なにより虫を大事な友達のことを話すかのように、深い洞察と感情をもって記述しているのが印象的でした。そして成虫カゲロウの描写の美しく感動的なこと。そこだけ何度も読み、「見るだけで死んじゃう虫」の透明感を思い出していました。

 夏の虫攻撃、いつまで続くか・・・。
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by hyblaheraia | 2010-08-28 06:19 | 野鳥・昆虫・動物 | Comments(24)

昆虫学会への手紙

C教授

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(以下、オレンジの文字は私の心内語です)


 私はカターニア大学講師のルカ・C と申します。外国語・外国文学を教えており、昆虫学の専門家ではありません。
 メールを差し上げたのは、実は、最近二度ほど続けて、自宅キッチンの壁に奇妙な虫を見つけたからです[ただのクモだと思うんだけど]。その虫は黒くて小さな玉の塊を身体にまとい、その玉は卵のようにも見えました。二度とも虫の動きは垂直的で、下から上へと天井に向かっているようでした[あ、そうだったっけ]

 あらかじめ申し上げておきますと、望まれない訪問者[お、文学的表現](カブトムシ、蜂、コオロギ、クモ、蛾)が家に入っても私は殺さず、捕まえて外に出すようにしています。ただし、蚊とゴキブリ(幸運にも私の家ではまだ見たことがありません)に対する態度は違います[ホッ…]。他にも時々、テラスのジャスミンにバッタとトンボが停まっていることもあります。おそらく、この季節に無数に飛んでいるアマツバメから身を守るためだったのでしょう。


f0133814_7471474.jpg このようにして、例の奇妙な虫も殺さずに一回目は捕まえて紙の箱[紙でいいの?]に入れました(比較的容易に捕まえられ、まるで生き物ではないかのように[主観強過ぎ!]じっとして、逃げはしませんでした)。そしてテラスから隣の空家の屋根へ投げ捨てました[もう少し遠くに捨てて欲しい…]

 二回目は、これが何の虫なのか知りたい欲求を抑えきれず、紙の箱に入れました[また紙か!]。そこに水を入れると[紙の箱に水?!]、身体の周りから黒い玉が離れ、クモのように見えましたが、形が全く違うようでした[クモでいいことにしようよ~]

 インターネットで探してみましたが、これに似た虫やダニ[クモじゃなくてダニ?!]は見つけることができませんでした。私の心配は、伝染病[キョー!]や人への危険を及ぼすのではないかということです[悪い想像の天才]。そして最も驚かされたのは、写真でお分かりの通り、前足に小さなハサミ[もしやそれがダニの根拠?]のようなものをもっていることです。

f0133814_7475078.jpg こちらの環境について簡単に説明します[突然解説か]
 私はラグーザ中心の古い家に住んでおり、この季節の気候は暑く、乾燥しています。家は建物の最上階で、テラスはキッチンに隣接し、常に風が当たり、当然ながら埃や、時には赤い砂も飛んできます。近所には空家もあり、キッチンの上の屋根裏には水タンクが数個と、大量の埃があります[そこまで暴露しないで…]

 この辺りにはハト、カルデッリーニ、アマツバメがたくさんいて、特にハトはテラスを我が物顔で歩き[?!]、私の見ぬ間に排泄しますが[!!]、それでも鳥たちが我が家に巣をつくったことはありません[排泄と巣作りの関係がいまいち不明]


f0133814_748915.jpg このようなことを誰に尋ねれば良いか分からないのですが、貴殿のアカデミーがこの分野に関する権威であると思いましたのでメールしました[いきなり学会に聞くの?!]

 写真をいくつか添付します[他にも送る気だったの?]
 この生物が卵のようなものを運んでいる様子と、少々ぼやけていますが、黒い玉をまとっていない状態です[きっちり説明のA型人間]
 データが重くて申し訳ありません。短いですが動画もありますので、必要な場合はお送りいたします。[必要じゃないと思うよ]
(青色強調は本人による。)

 貴殿もしくは他の専門家の方からのお返事をお待ちしつつ、心より御礼申し上げます。

 ルカ・C

~~~  ~~~  ~~~

 世界で五本の指に入るほどの心配性のルカが、キッチンにいた奇妙な虫に危険を感じてイタリアの昆虫学会に送ったメール。えー、ただのクモじゃない~?と呑気な私とは対称的に、非常に真剣な問い合わせ内容。写真と動画を何度も私に撮らせ、インターネットで血眼になって探し、最悪のパターンの物語をあれやこれやと想像し、昆虫学会からの返事を待つ間も心配しきりで、それはもう大変。

 お返事来ないんじゃないの?と言うと、そんなことないよ!もし僕が「こんな日本語の本を見つけたのですが、誰の小説ですか?」って聞かれたらきちんと答えるよ。ヒブラだって「こんな古い手書きの楽譜が家の倉庫から出て来たのですが、誰の作品でしょうか?」って問い合わせが来たら、そうするでしょ、と。
 なるほど、自分の専門のことを聞かれたら、つい熱くなって説明してしまうだろうな。それが珍しい作品だったり、未発見生物だったりしたらなおさら!
 
 きっと来る・・・、いや、笑って流されるだけか・・・。
 昆虫学会から返事は来るのか?!

 この虫が何だか分かりますか~~?
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by hyblaheraia | 2010-08-27 06:47 | 野鳥・昆虫・動物 | Comments(6)

ノート Noto のディティール

 ノート Noto に行ってカッテドラーレを見る。
 1996年の地震で一部が崩壊し、2007年に完全修復されたばかりのカッテドラーレを見なければ、ノートに行ったとは言えないと思っていた。
 けれど他にも見るべき大切なものがあることに気付かされた今回の旅。


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 ノートの中心広場に着くなり、あのマリアンニーナ・コッファ Mariannia Coffa の胸像が視界に飛び込み、近寄って確かめた瞬間、軽い一撃を受けたような気がした。
 そうだ、ノートは彼女が眠る場所だった。一時はあれだけ熱く彼女の人生を考えていたのに、ノート出身だったことさえ忘れてしまうとは。

(不運な生涯を送った詩人、マリアンニーナ・コッファの記事は こちら )

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 ああ、これがかのカッテドラーレ。なんという大きさ。黄色くまぶしい。空の青とのコントラストが痛い。運悪く、昼休みで閉まっていたので中は見られず。

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 でもそれで良かったような気がする。
 対面のパラッツォ・ドゥチェーツィオの窓に反射する、もう一つのカッテドラーレは安心して見上げていられるし、

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 あるパラッツォ最上階のバルコニーに透けて見える青空は、豊穣を象徴するようなフォルムと、その向こうの永遠なるものを感じさせてくれた。


 そしてシチリア南東部特有のバルコニー装飾。

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 どれもラグーザのそれとは全く趣が違う。

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 カッテドラーレには入れなかったけれど、マリアンニーナ・コッファのことを思い出し、ノートの街全体にちりばめられた美しく、心を開かせるディティールに満たされ、ノートらしさ、ラグーザらしさ、昔と現代のシチリアの違いを感覚的に理解した一日だった。

(感覚人間です・・・)
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by hyblaheraia | 2010-08-26 05:22 | シチリア他の町 | Comments(12)

ピアッツァ・アルメリーナのドゥオーモ

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 厚い壁に挟まれた坂道を登り、水色のクーポラを目指す。ゆったりとした傾斜道、次第に曲がり道、短い急な斜面とその横に階段、登ると分かれ道。
 午後の休み時、窓も扉も閉められた壁に静かに守られ、道の生命だけを感じながらドゥオーモを訪ねる。

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 外壁の色はこの地域の土の色のように赤く、ファサード、教会内部、鐘楼に刻まれた様式の違いがなぜか心地良かった。渾然一体となるもののリズムと迫力のようなものがある。

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 さあ、ラグーザへ帰ろう。日が暮れる前に。赤いフィアット・チンクエチェントで赤い大地を走り抜けよう!


将来の花嫁さんへ ~クリック~
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by hyblaheraia | 2010-08-24 23:09 | シチリア他の町 | Comments(0)

ピアッツァ・アルメリーナのモザイク -その2-

 シチリアの中央部、ピアッツァ・アルメリーナにあるVilla romana del Casale カサーレの古代ローマ邸。そこを訪れる人が皆、楽しみにしているのが、

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 楽しそうな笑い声が聞こえてきそうなビキニ姿の女の子たちのモザイク。

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 下には別のモザイクがあったよう。

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 ビーチボール?で遊ぶ姿。日本の紙風船を思い出す色どり。


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 マラカスとシンバル?いやこの文脈から行くと鉄アレーと円盤投げ?つい慌ててしまって・・・。

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 風車?優勝者には冠とシュロの葉?解説書が手元にないので、想像ばかりが膨らんでしまう。

 
 さて、乙女の遊戯の次はがらりと変わって、こちらは戦いの場面。

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 牛車があったとは。

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 拮抗が敗れるのはもうすぐ。
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 戦いの場面は向こうのアーチ型の回廊にも続いている。


 モザイクはもっと色濃く、ギラギラしていると思っていたけれど、柔らかく自然な色遣いで、太陽が強く刺すほど白味が増して軽やかに見えるという不思議な雰囲気。そして臨場感のある線とうねり。小さな石でこんな壮大な世界を描くなんて!
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by hyblaheraia | 2010-08-19 07:07 | シチリア他の町 | Comments(8)

ピアッツァ・アルメリーナのモザイク -その1-

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 陶器の町、カルタジローネを出て、永遠の丘陵地帯を見降ろしながら、急カーブに揺られ~、
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 揺られ~・・・、・・・車酔いで無言・・・。カメラを構えるもピントがズレて、力なし。

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 道に迷いながらようやくVilla romana del Casale カサーレの古代ローマ邸に到着。建てられたのは3世紀後半~4世紀前半。
 真っ青な空とこの地域独特の黄色の土、木々の葉が風にこすれる軽やかな音は、1700年前から変わらないのかもしれない。

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 と思いを馳せていると、足元に既にこんな美しいモザイクが。保護板も何もなく、ここを歩かなければ中に入れない。本当に歩いていいの?踏み付けちゃっていいの?!

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 なんだかとても申し訳ないことをしている気持ちになり、隠れクリスチャンの踏み絵はこんな気持ちだったのかと考える。しゃがんでモザイクを触ってみると、さらさらして温かかった。

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 他のモザイクはガラスで保護されている。でもこの中の暑いこと、蒸すことといったら!

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 蛇の身体に女性の頭。メドゥーサと関係があるのかな。兵士が退治しようとしていて、
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 こちらは大男たちが矢に射られ呻いている。その周りに蛇。
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 豹の下方には3人のクピド?額に不思議なマークがあって、これは一体何のか我々の間で議論が白熱。
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 豹の上方には強そうな3人の女性(女神?)。ガイドブックがないと物語や表象が全く分からず、後で買って調べよう!ということに。

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 こちらは動物のモザイク。虎、豹、熊などいろいろ描かれている。
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 あら?ワンちゃん!さっきは遺跡の入り口まで案内してくれてありがとう!どこに行くの~~。
 動物たちに囲まれて居心地が良いのか、
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 動物の長い長い回廊をテクテク、テクテク。暑さに参っている観光客の心を和ましてくれて、皆でフフフ、ハハハ!ワンちゃんの毛の色といい、姿といい、モザイクに溶け込んでいるなぁ。

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 動物の回廊の反対側には、ずっと観てみたかったこれが。


 長くなるので、続きます・・・。
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by hyblaheraia | 2010-08-18 05:54 | シチリア他の町 | Comments(0)

Pupi siciliani シチリア伝統の人形劇

 カルタジローネの陶器の階段の両脇には、陶器店がずらりと立ち並ぶ。これらの店を全部見尽くし、欲しい一点を見つけることはまず無理だろうな、と考えながら階段を登っていると、Pupci sicilianiシチリア伝統人形劇の展示会場を発見。入ってみると、

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 壮観、そして大迫力!
 色も、武具の輝きも、顔の表情も、猛烈な力を放っている。お土産物屋で売られている小さな操り人形とは訳が違う。実際の劇はまだ観たことがないけれど、これだけでもかなり心が一杯に。


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 人形劇の際の背景画も堂々と展示されている。
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 これはサン・ジョルジョが龍を退治して姫君を救い出すところ。
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 Morte di "Olivieru" nella valle di Runcisvale「ルンチスヴァーレの谷でのオリヴィエール)の死」というタイトルが見える。『狂気のオルランド』の一場面だそう。
 オリヴィエーロではなく、オリヴィエールという所にちょっと笑ってしまう。シチリア訛りの語尾の「ウ」はいろいろなところに出てきてしまうのね。


 人形をもう少し。『狂気のオルランド』をまだ読んでいないことを反省しつつ。

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左:ブラダマンテ(女性)、右:オルランド。

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左:リナルド、右:アフリカのトロイアーノ。


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 美しい武具にも目が行く。
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 すね、太もも、胴周りと楯に同じモティーフが打ち出されていて、

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 足の裏も大迫力!木の削れ具合は人形たちの戦いの跡を物語っているよう。
 良く見ると、カターニアの象の広場のモニュメントがこんな所に(左)。

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 これは一番の強面。目のはつり上がり、血走り、鼻はしゃくれ、額に血管が浮き出ている。ああ、怖い怖い!

でもこちらは






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もっと怖い!


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by hyblaheraia | 2010-08-15 06:28 | シチリア他の町 | Comments(10)

カルタジローネへ

「朋あり遠方より来たり。亦楽しからずや。」
 ボローニャからナポリ経由でスフォリアテッラを携え、ルカの親友でジョークの天才、コッラードがやって来た。おはようの挨拶からお休みの一言まで、お店に入ってもレストランでも、秒単位にセンスの高いジョークとユーモアを次々に繰り出し、笑いの絶えない日々だった。
 さてコッラードにとっては初のシチリア上陸。2日半の滞在なのに、レンタカーして行きたい所があり過ぎてびっくり。シチリアの道はボローニャと違うよ!我々になだめられ、行き先をぐっと絞り込み、3人一致でピアッツァ・アルメリーナのモザイクと、カルタジローネの陶器を見に出発!

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 持参したカーナビを頼りにまずはラグーザを出ようとするのだけれど、工事で閉鎖されたり一通になっていたりで、いつの間にかコミソ行きのぐねぐね道を下り始めていた。

「ソノミチハ マチガッテ イマス」

 カーナビのお姉さんに叱られながらも、まぁいいか、コミソを突っ切って行こう!景色もいいし、ヒョッホ~。

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 山の町ラグーザからぐんぐん下がり、海が壁のように見える大パノラマの中、もう飛んでいるみたい!

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 コミソの町を通り抜け、細いガタガタ、ぐねぐね道をひたすら進む。ブドウの生産で有名なマッヅァッローネを通っている時、遠くに並行して走る国道514号が見えてしまって、ええ!まだここなの!!。びっくり。

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 ガタガタ道は次第にアップダウンが激しくなる。地図も忘れたし、案内標識もほとんどなく、どこを走っているのか良く分からず。

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 でも突然開けた丘陵地帯と煙を吹くエトナの雄大な景色に、一同溜息。これぞシチリアの宝!

 「ソノミチハ マチガッテ イマス ッテバ!」
 カーナビのお姉さんの声が心なしか厳しくなっているような。ボコボコ道を進むこと1時間半。ようやく


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 カルタジローネに到着。教会の装飾も、石の色もラグーザとは全然違う。

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 天使と花の優美な装飾。

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 道の壁のイエス像は色彩豊かなタイルで。


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 そして見たかったこの

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 タイルの階段。

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 想像していたものより色合いが優しく、ふんわりと繊細だった。


もうちょっとだけカルタジローネの写真
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by hyblaheraia | 2010-08-13 00:12 | シチリア他の町 | Comments(4)

パスタの心配

 魚屋さんであさりに塩水を吹きかけられ、久しぶりにあさりのパスタにしようか!と盛り上がる。ナポリのお義母さんの作り方通り、あさりを蒸したら殻を全て外してルカが料理。

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 出来上がったら二人分、均等に。あさりの配分も等しく。我が家の食卓は男女同権、男女同量。

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 きっちり分けて、桃入りスパークリングワインも同じ高さに。で、いただきます!
 のはずが・・・、

 大丈夫?足りる?と聞いてくれるルカが、自分のお皿からパスタをバサッ、バサッと私の方へ。

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 すると私のお皿は、ボーンと海坊主パスタに変身。食べながらもルカは、もうちょっといる?とまだ心配している。

 日本人の奥さんでナポリ(パスタの消費量の多い地域)の旦那さんからパスタを横取りする人なんて、いないだろうなぁ~。
 こうして日々ふくよかに暮らしております。


追伸:飲み物は、ノーチェ・ペスカ(ネクタリン)を入れたスパークリング・ワイン。時間が経つと薄いピンク色に染まって桃の香りが広がり、カクテルのベッリーニみたいになります。お勧めです!
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by hyblaheraia | 2010-08-06 07:14 | 料理 | Comments(8)

お礼

 楽譜の製本SOSに対してたくさんの応答ありがとうございます。一つ一つじっくり拝読しながら、小さく切った紙でふむふむ、こうかな、ほぅ!と試しています。
 説明の難しい製本方法を、この小さなコメント欄に分かり易く書いてくださり、皆様の温かいお気持ちと応援に深く感謝しています。


f0133814_625093.jpg お礼と言っては何ですが、おやつでどうぞごゆっくり。
 チョコレートのブニョット・ムースです。レモン風味のモディカのビスケットを砕いた下地に、ラム酒を効かせたムースをトロリ。かなりブニョブニョした食感でびっくりしましたが、味は良かったです。飾りはテラスのニチニチソウ。この明るく、ふわっとした色の広がりに毎日、目を細めて話しかけています。

 本当は最近、じっくり聴いている音楽でお礼をしたかったのですが、まとまった時間が取れず断念。近いうちに必ずや。
 限りなく自己流の趣味の音楽動画に、皆様からアンコールを頂いたり、温かいコメントを頂き、音楽というのはこんなにも情感や情緒を伝える力を持つのだな、と感慨深く思う次第です。

 また皆様からのコメントはいつも楽しく拝読し、シチリア生活の大きな励みとなっています。お一人お一人に心を込めてお返事させていただきたいので、時には、時間がかかることもありますが、スローな生活の表れとお思いのうえ、どうかご容赦くださいませ。また、皆様のブログ訪問はさらにさらに遅くなり、最近は拙ブログのアップに力を入れると、訪問できなくなることも多々あり、双方のバランスに頭を悩ませております。
 ブログって楽しいけれど、難しいですね~。

 ではでは皆様、今日も良い一日を。
 ああ、今聴いているこの素晴らしい音楽を今すぐにでもお届けしたいです。

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by hyblaheraia | 2010-08-04 06:51 | 生活 | Comments(8)


シチリアのラグーザ(ラグーサRagusa)より、時に音楽を交えて。ナポリ人の夫ルカと娘リディアも度々登場。リンクフリー。


by hyblaheraia

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2013年11月、共著出版



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