<   2008年 10月 ( 13 )   > この月の画像一覧

教育の行方

 イタリアは今、教育制度改革で揺れに揺れている。公立の小中高の教育制度改革を定めたジェルミーニ法案Decreto Gelminiに反対する父兄ならびに子供たち、さらには公立大学への大規模な予算削減を定めた法令133条(L 133/08)に反対する大学生が一丸となって大規模なデモ活動を各地で繰り広げている。
 連日、その様子をニュースで観ていたが、ラグーザでもようやく動きがあった。今朝9時半からサン・ジョヴァンニ広場でデモ活動が行われるという情報を入手し、参加すべく行ってみた。
 
f0133814_1264280.jpg
 9時半には人がまばらだった広場が次第に学生たちで埋め尽くされ、ざわめいていく。先生に引率された小中高生が手作りのプラカードや横断幕を手に、うねるように大通りを下って行った。

f0133814_133834.jpg
 イタリアの小中高には足を踏み入れたことがないので、問題の各側面を明確に理解するのは難しい。ネットで過去の新聞記事などを追ってみると、小学校では1週間24時間の授業、1クラス3名の教師を1名に削減、10段階の採点方式の採用、制服(スモックのようなもの)の着用、などの改革があるようだ。
 1日4時間のみの授業は学力の低下につながりはしないだろうか。子供の送り迎えの習慣がある小学校では、午後の授業がなくなれば親たちの仕事にも影響が出るだろう。時代の変化に合わせて導入された英語やコンピュータの授業は、専門的な技術を持たない教師にも教えることが可能なのだろうか。

 
f0133814_1333784.jpg
 これら個々の問題もさることながら、今後3年で7パーセントの教育予算削減が実施され、8万7千人の教師が職を失うという事態には驚愕した。いったいイタリアの義務教育はどうなるのだろうか。

f0133814_134941.jpg
 一方、大学にも信じ難い改革の波が押し寄せている。法令133条(L 133/08)は、2009~2013年にかけて国公立大学への国家予算を10億5000万円削減し、大学の独立法人化を進めるというものだ。政府のサイトには、2009年からの削減配分もきっちりと数字で提示されている。


f0133814_1392661.jpg
 日本の大学機関の高度な設備からは程遠いこのイタリアの大学で、予算がさらに減り、教員が解雇され、基本的な文献や実験器具、設備がますます手薄になるとは、何とも嘆かわしいことだ。学問的意欲があっても受け皿となる環境がなければどうにもならない。イタリアのブレインの海外への流出は、もはや止まることはないだろう。

 ラグーザの学生はこの問題をどう受け止めているのだろう。このデモに参加した大学関係者は我々と同僚2~3名、学生5~6名のみだった。大学教員2名と学生が地元放送にインタヴューを受けたが、実際は小中高生のデモだった。


f0133814_1473294.jpg その後、11時から大学構内で急遽、会合が開かれるという情報が入り、ルカは同僚とともにデモに加わりながらイブラへ降りていった。私は所用を済ませて合流するつもりだったが、大学に着いたルカから、学生はほとんどいないので来ても仕方ないと電話があり、行かなかった。

 が、実は雨のため、市のホールに会場を変更して行われていたそうだ。そこには日本語を専攻する教え子を含む数十人の学生たちがいて、静かに話し合いをしていたと聞き、やっと救われたような気がした。
 良かった、君たちがいてくれて。

 ローマやミラノ、ボローニャの学生たちのように群集を先導するような力強い抗議活動でなくてもいい。広場での公開授業や教室の占領など、派手なパフォーマンスもしなくていい。ただ、今後のイタリアの教育の行方と自身の将来を見据え、学ぶ自由と権利をしっかり掴み取ってほしい。
 老婆心ながら、ラグーザのおとなしい学生たちの将来を憂いつつ、ゆっくり見守っていこうと思った一日だった。

ああ、心配心配・・・。      
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-31 07:57 | 政治・社会 | Comments(20)

カボチャの悩み

 秋になると店先にむりんむりんの地元カボチャが店先に並ぶ。小さくても風呂桶洗面器ほどはあるカボチャを二人でどう美味しく食べきるか。秋になると迎える真剣な問題なのである。

 去年は私の胴体が隠れるほどの巨大カボチャを買ってしまい、カボチャSOSの事態に陥った。その反省を胸に今年は店で最小のものを買い、カボチャとナスの欧風煮込み、きんぴらカボチャとマグロの漬け丼、カボチャとタコのサラダ、カボチャ入りミネストローネ、を作って堪能したが、まだ4分の1は残っていた。そこで、

f0133814_0205330.jpg
 砂糖入りフレッシュ・リコッタの地元ラヴィオリ、カボチャのバターソース、ローズマリーとミント風味
 仕上げは食卓でいつもながらリコッタ・サラータの吹雪。

f0133814_0211728.jpg ラヴィオリのふんわりした白い甘さに、カボチャの甘味とバターのコクが重なり、ローズマリーの香りがアクセントとなる。
 時折ミントのエキゾティックな味が顔をのぞかせ、リコッタ・サラータの塩気が全体の甘味を際立たせている。
 良いではないか。

 食べているうちに、今度はクローヴ(丁子)を入れてみたくなった。次回のカボチャ課題、としよう。


 これでもまだカボチャは残っている。今度は
f0133814_1123746.jpg
 チュニジアのスパイシー・羊ソーセージ、カボチャとラーパ(赤カブ?)、ズッキーニ、ピーマンとのぐつぐつ煮込み、ライス添え
 ピリ辛のソーセージと野菜の甘みがコントラストを成し、チュニジアのスパイスは赤カブ独特の土匂さを上手く消し、全体の迫力ある辛味がお米のさらりとした味に浸透していく感じだ。スパイス好き、辛いもの好きの我々にはたまらない味となった。


 こうしてカボチャは美味しく消費され、我々のカボチャに対する真剣な取り組みは年々、良い成果を上げている。
 しかし次なる問題は・・・。


f0133814_173250.jpg グルグルにとぐろを巻く600グラムの羊ソーセージ。
 最初は300グラムと頼んだのに、それだけかい?!という顔をされ、じゃあ半キロ・・・と言ったら、肉屋のおじさんがどーんと乗せてしまった。既に3回食べて、まだ冷凍庫に残っている。


 巨大・大量の食材をいかに美味しく食べきるか。
 ラグーザにおける我々の挑戦は、果てしなく続く。
 

巨大で大量なんです、何でも・・・。      


[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-29 02:13 | 料理 | Comments(14)

かるた Carta

f0133814_35602.jpg
 最近の授業では文法の復習に力を入れていたので、今日は気分を変えて「いろは歌」の長文読解。そして最後に「いろはかるた」で遊ぶ。
 とは言っても、私が持っているのは江戸時代に流行した妖怪かるた。当時のカルタのファクシミリ版で、お化けたちがとてもチャーミングに描かれている!わぁ~かわいいこのお化け!と始める前から盛り上がる。

f0133814_424918.jpg
 でも取り札のひらがなが草書体で書かれていて少々難しい。かるたを始める前にみんなでひらがなの確認をする。
 「そ、ろ」と「あ、お、れ」、「ろ、ゐ」が判別しにくく、「え」は「江」、「ん」は「京」、となっている。これは「そ」でしょう、うんうん、え?じゃこれは?
 1年生は全部納得できるまで、しっかり確認し合っていた。ワルワル教師はお手付きには、手の甲をパシッと叩く罰を付けくわえ、早速始める。

f0133814_435711.jpg
 「えんの下から出るたたみあげのくわい、え!」、バシバシバシ!手の平が激しく教卓を叩き、数秒後、ノーッ!ウェ~イ! 
 取り札は1枚のはずなのに、なぜか数人が札を手にしている。みんな超前のめり、頭がぶつからないかヒヤヒヤした。お手付きの多い人は手の甲が赤くなり、最後はお手付きしてもなでなでされていた。優しいな、みんな。

f0133814_443581.jpg
 こちらは2年生。草書体ひらがなの確認はうまく進まず、結局、いいよもう始めちゃえ~!と強行突破。学年によってカラーが違うのが面白い。ゲームも白熱、爪で引っ引っ掻かれた人や、ガッツポーズ、奇声を発する人もいたりして、既に妖怪にとり付かれたか?!
 ワルワル教師、今度は読み終えた札をこっそり混ぜて再度読む。「うすい峠のしゅもくむすめ、う!」、なのにバシバシバシッッ!!
 (ニマッ)全員お手付きですよ~!さっき読んだ札を読みました!ええーそんな~!とか言いながら嬉しそうにパシパシ叩かれる。

f0133814_495923.jpg 今回、いろは歌について調べると、恥ずかしながら初めて知ることばかりだった。
 いろは歌の初出は1079年の仏教本で、わずか4行の歌には諸行無常の思想が満ちている。仏教本通り七文字ずつ並べると、最後の音に「とかなくてしす 咎なくて死す」、最後から三番目に「ほをつのこめ 本を津の小女」という謎めいた暗号が浮かび上がるという解釈もある。

 ゾクゾクするようなミステリーと、七五調の美しさ、手習と仏教の思想の結びつき、妖怪かるたでは日常の悪業から生まれる化け物、それを遊戯にする美意識など、その凄さに唸りっぱなしだった。
 そのうちの少しでも学生に通じたかな。
 

いろは歌って凄いんですね。    
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-24 06:43 | 大学・研究 | Comments(18)

ロザリアの聖母の祭り 2008

f0133814_4523011.jpg
 ロザリアの聖母の祭り(エッチェ・オーモ教会の守護聖人祭り)が11日の日曜日にクライマックスを迎えた。
 プロチェッシオーネと呼ばれる宗教行列の日、この通りは神秘的な空気に包まれる。光の道に聖母マリアの御輿が吸い込まれるように入っていくこの瞬間が好きだ。


聖母像がここに来るまでに・・・  ←click
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-18 06:14 | 祭り | Comments(10)

ラヴィオリ復活

f0133814_718739.jpg
 夏に姿を消し、秋に再び現れるもの。それは、地元伝統のフレッシュ・リコッタのラヴィオリ。
 リコッタのみと、リコッタに砂糖を入れたほのかに甘いものと2種類があり、甘い方が断然人気がある。これをトマトソースに豚バラ肉を入れてコトコト、トロトロになるまで煮たソースで食べるのがラグーザ流正統派ラヴィオリなのだ。

f0133814_7215088.jpg
 砂糖入りラヴィオリを半キロください!と言って買う量がこれ。最初ここに来た頃は300g、しばらくして400g、やっぱり足りなくてど~んと500gに増量し、これで落ち付いている。

f0133814_723599.jpgf0133814_7232486.jpg
f0133814_7265784.jpg 我が家はラヴィオリが多いので、ソースはシンプルに。オリーヴ・オイルに唐辛子、トマトソース入れて良く炒め、ネーロ・ダーヴォラを入れてコクを出す。

 ソースを炒めている間、リコッタ・サラータを削りながら、はやる気持ちを抑えきれず、ついワインを飲んでしまう楽しい待ち時間(相変わらずのコップ酒)。
f0133814_7281935.jpgf0133814_7284354.jpg
 ラヴィオリは500gで30個。だから一人15個ずつと決まっている。1、2、3、4、5・・・と数えながらお皿に入れるルカ。ソースもちゃんと公平にね!ソースの足りないパスタは
味気ないもの。

f0133814_733322.jpg こうしてラヴィオリを15個ずつ、ソースもお互いたっぷり乗ったところで、仕上げのリコッタ・サラータを雪のようにまぶす!

 ボニッスィム(おいすぃ)!
 ベッリッスィム(すばらすぃ)!

 ラグーザ的発音でこの喜びを表しながら、ネーロ・ダーヴォラとともに地元の永遠の味に舌鼓を打ち・・・、
 そしてまたリコッタ・サラータをサラサラ、サラサラ。

 なかなか良い秋の音ではないか。


量が決まっている食べ物って結構ありますよね。     
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-17 08:16 | 料理 | Comments(8)

日本カルチャーの浸透

 驚き、桃の木、山椒の木!!
 学生の一人が誕生日にもらったという日本の音楽雑誌を見せてくれた。へぇ~、と言いながら開いてみると、知らない顔ばかり。しかもバンド名が難しくて読めない。な、な、何語ですか?フランス語のような綴りもあれば、ウームラウト入りのドイツ語風もある。漢字なら読めるかと思いきや、ううう・・・たどたどしい。

f0133814_6554534.jpg
 そんな私をよそに、これは***です、ああ~~**~~!!。なんてかわいいの~~!ほんとー!!、と高テンションの学生たち。ミュージシャンの持ち物一つ一つにもしっかりチェックが入っている。へぇー、ふーん。
 老教師が知っているのは、もはやX Japanだけだった。しかも雑誌中で彼らがなんと重鎮に見えることか。ああ、年を感じる・・・。

f0133814_656138.jpg この人は女の子ですか?男の子ですか?などと愚問を呈する老教師。だってお肌ツルツル、マスカラでまつげくりんくりん、髪はさらさら、巻きスカート?にハイソックス姿、眉毛も細ーい。分かりませんぞよ。

 こちらは彼ら一押しのアンティック珈琲店、通称An cafe(だそうな)。へぇ~、すごーい、へぇ~!の連発。どんな音楽か知りたくて、係員に頼んでダウンしていたネットをマスターコンピューターだけ復活させてもらった。スピーカーが壊れているので最大音量にしてヘッドフォンから漏れる音を休み時間にみんなで聴いた。
 いやはや、何と自由で、楽しく、エネルギッシュで素直な音楽なのでせう。冒頭からいきなりサビ、単純な旋律のたたみかける効果、突然の休止とその後の瞬時の爆発、ラップ的な言葉遊び、最後の母音に思い切りヴィヴラートをかける印象的な歌い方。これははまるわけですな。


f0133814_6564191.jpgf0133814_657849.jpg
 こちらはDir En Greyディル・アン・グレイ。この名前は聞いたことはあるような、ないような。雑誌の持ち主、レジーナさんは、E' mio marito!これは私の夫!と指差している。
 へぇー、ほぉーー。

f0133814_714683.jpg さらにこちらは分島花音(わけしまかのん)。
 見開き写真で赤いチェロを抱えている悲しいお人形のような写真が気になり、この人は?浜崎あゆみ?と聞くと、いいえ、ワケシマカノンです!ワーワー、キャーキャー。アニメ、Vampire Knightヴァンパイア騎士のエンディング、still dollをチェロを弾きながら歌うのだと言う。
 へぇーへぇー!聴きたーい!
 休み時間は興奮のるつぼに。そしてこれがまた何とも良いのだ。クラシック楽器のこういう使い方は面白い。
 その他に、和楽器を使ったグループ、kagrraカグラも聴いた。こちらもなかなか興味深く、映像が美しかった。


f0133814_79065.jpg 帰宅して、教えてもらったバンドをネットでいろいろ聴きながら今これを書いている。学生のファッションに黒と紫が多く、黒に近いマニュキア、片手だけ手袋指なし、太い皮のブレスレット、ボーダーのシャツや靴下が好まれるのは、ここに理由があったわけだ。なるほど、なるほど。

 こんなシチリアの山奥で、学生から日本カルチャーについて手ほどきを受ける日々。今度は、アニメ講座かな。
 

日本カルチャーは凄い人気なんですね。     
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-14 08:46 | 大学・研究 | Comments(14)

朝焼けに歌う

f0133814_6124835.jpg
 朝7時、イブラを取り囲む丘の、さらに何千キロもの遠くの雲の、その奥底から闇夜を一心に溶かすような朝焼けに息を飲む。
 青い大地と、光を背から受け影となる雲と、暖かさを伝えながら噴き出している光、そして浅蘇芳(あさすおう)色の空の濃淡が、見る見るうちに色を強めていく。

f0133814_6131739.jpg
 夜明けとともに起き出し、世間話に暇のないメルロたち。細いアンテナに5羽も集まり、ティキティキティキ、フィーウー、イイイイイ、まあ騒がしいこと。
 最近、我が家のテラス横の軒下に引っ越してきたカップルは特に早起きで、まだ暗いうちから元気に歌いまくっている。もうちょっと寝かせて~!と心の中で叫びながらも、彼らの楽しいおしゃべりを聴きながら、ニマニマと夢の中へ落ちて行き・・・、次の瞬間、3時間が過ぎているなんてことも。二度寝は要注意である。


f0133814_618492.jpg
 数分後、色と輝きが一層増す太陽。こんな光を見ていると、ただ無条件に感謝の念が溢れて来る。
 朝焼けをバックにメルロが歌いたくなるのは、きっとこういう気持ちなのだろう。



ティキティキ、フィーウー!!。 
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-13 06:49 | 自然 | Comments(9)

イブラのジャルディーノでランチ sanpo

f0133814_534343.jpg
 階段をひたすら降り、授業で4時間しゃべりっぱなしでヘトヘト。即、帰宅するつもりだったのに、天気も良いしジャルディーノでフォカッチャでも食べる?というルカの提案に、いいねーいいねー!!嬉しがりやすいので。

 ジャルディーノは冬でも椰子の木がこんもり茂っている。イブラは新市街よりもずっと暖かいので、植物の緑色が全く違う。こんもり椰子を見ているだけで元気回復の気分。

 そしてジャルディーノ最南端からは、

 
f0133814_535859.jpg
 もはや疲れも、心配も、何もかもが一瞬にして遠くに飛んでいくようなこの大パノラマ!
 秋の分厚い雲が山の尾根にくっきりと影を作り、それが少しずつ形を変えながら近づいてくるのを何も考えずに見ていると、頭の中が整理されるような、洗い流されるような感覚がある。


f0133814_5374256.jpg まぁまぁ、とりあえずは食べませう。
 私はブロッコリーとラグーザ・ソーセージの、ルカはほうれん草とリコッタのフォカッチャ。
 飲み物はいつもキノット。コカコーラのキンカン風味とでも言うような、ほろ苦くて甘いコーラ。
 最初、これを飲んだ時はウヒャ~~!とか言っていたのに、すっかりこの味にはまっている。

f0133814_539746.jpg
 二人でベンチに座って、青空ともくもく雲の下、モリモリ食べる。
 我が家の周りにはいない野鳥の声に聴き入ったり、カラスの不思議な飛び方に感心しつつも、でもあの人たちは瓦の上でずっこけているよねーと笑ったり、意外にカッコよく飛んでいるハトの集団を、がんばってるねー!と見直したり、向こうのチューチューカップルには、はしたない!と日本語で茶々を入れたり。
 ああ、楽しいランチだった。今度は昆布おにぎりとお茶がいいな。


青空の下で食べるのは格別ですね。      
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-11 06:25 | 自然 | Comments(10)

崖沿いの道

f0133814_61870.jpg
 旧市街イブラまで、階段をひたすら降りた後は、この急カーヴの向こうの、

f0133814_613746.jpg
 崖沿いの道を進む。
 季節によって色も香りも、草花も鳥も虫も、全てが変化する場所。いつ来ても、ああ、という感嘆の言葉しか見つからない。

f0133814_633092.jpgf0133814_6355100.jpg
 このおむすび山の武骨さがいい。その向こうには随分前から売出し中の家がある。古い石の家で、屋根はもちろんシチリアのテッラコッタの瓦。

f0133814_66043.jpg
 きっと近くで見たらこんな感じだろう。憧れの石の家。電気と水道が通っていれば買ってもいいかな・・・(修復代が凄そう!)。

f0133814_662841.jpg
 隆起する丘の連なりに誘われるように、力強く前進。こんなに遠くを見ながら歩くことは普段の生活ではないだろう。
 深呼吸し、鳥の声に耳を傾け、遠くの丘から真横の崖へ、そしてその後ろへゆっくり目を移すと、そこには、

f0133814_665714.jpg
 ああ、これだ!!この奥行とダイナミックな構造と、鮮やかな色。これだからやめられない。


ただの崖道なのですが、ググッと来ます。    
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-09 06:42 | 自然 | Comments(10)

階段を降りて

 普段は10分以上遅れてくるバスが、今日に限って時間通りにやって来て、乗り過ごしてしまった。坂道の下50メートルくらいのところを、走って行く後ろ姿を見つめながら、やれやれ、階段か・・・と思いつつも、反射的にカメラを手にしている。

f0133814_5532379.jpg
 朝の淡い光の中に、青く浮かぶ旧市街イブラ。
 夏に比べると空の色は軽やかになり、雲は薄いヴェールのように、向こうの丘の土はより茶色くなってきた。

f0133814_5584417.jpgf0133814_5591038.jpgf0133814_5593548.jpg
 かかとの音でリズムを刻みながら階段を下り、はっとさせられる度に休止する。サンタ・マリア・デッレ・スカーレ教会鐘楼と筋雲を見上げて全休符、弓なりの手すりに2分休符、石の隙間に吸い込まれそうになり4分休符。
 そして再びリズムを刻み、

f0133814_67476.jpg
 ああ、もうここでは無限休止したい。
 気を取り直し、ゆっくり踏み出し、テンポを上げていく。でも、

f0133814_69124.jpg
 またここで突然休止。緑が茂り始め、瑞々しい自然に包まれるイブラを見ていると、あの灼熱の乾ききった夏を耐えた後の安らぎの表情を感じる。
 と、感心している場合ではない。行かねば・・・!もうここからは、

f0133814_6123879.jpgf0133814_6132579.jpgf0133814_6141547.jpg

f0133814_6163361.jpgf0133814_6173295.jpgf0133814_6254514.jpg

 果てしなく続く階段、階段、階段。
 途中おしゃべりしているシニョーラは会談?、暗いトンネルでは怪談?、クワイダン・・・?コツコツ響く靴音とともに、リズムを正確に刻むことに熱中していく。
 歩幅の違う2種類の階段に注目。大男用と子供用。付点リズムになる大男階段が好き。

f0133814_717178.jpg
 体に合わない歩幅でのしのし降りていくと、左には、旧市役所Plazzo Cancelleria。修復前は荒れ果てた姿だったけれど、初めて見た時から強いオーラを感じる不思議な建物だった。

f0133814_6361962.jpgf0133814_6364874.jpg
 多分、バロックのディティールに心を突かれるのだろう。このバルコニーを見上げているのは至福の時。多分、ラグーザで一番好きな狭いスペース。
 

f0133814_738423.jpgf0133814_738458.jpgf0133814_7455638.jpg
 さてさて、後ろにも、前にも、そのずっと前にも、階段は続いている。
 付点リズムで朝から脚力強化。目的地まで、まだもう少し。
 つづく・・・。

本日、既に筋肉痛です。      
[PR]
by hyblaheraia | 2008-10-08 07:49 | 歴史 | Comments(10)


シチリアのラグーザ(ラグーサRagusa)より、時に音楽を交えて。ナポリ人の夫ルカと娘リディアも度々登場。リンクフリー。


by hyblaheraia

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

掲示板

最近は・・・
早寝早起きして新しいことに挑戦中!
16/11/2016


迷惑コメント対策で承認制にしております。
::::: ::::: :::::

自己紹介に代えて


ご連絡等はコメント欄にお願いいたします

::::: ::::: :::::


2013年11月、共著出版



2009年4月、共著出版



1999年3月、共著出版


Locations of visitors to this page
2010年2月16日リセット
世界の赤い花びら!


Click for Comiso Air Station, イタリア Forecast

今日の月はどんな月?



ラグーザ ホテル

カテゴリ

全体
自然
生活
歴史
祭り
伝統・技術
料理
菓子
変わった野菜と果物
野鳥・昆虫・動物
大学・研究
政治・社会
音の絵:写真と音楽のコラボ
シチリア他の町
イタリア他の町
ナポリの実家
一時帰国
ブログ・・・周年とゲーム
未分類

タグ

(60)
(50)
(46)
(42)
(40)
(38)
(36)
(35)
(35)
(34)
(31)
(27)
(22)
(21)
(20)
(15)
(14)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(9)
(8)
(8)
(8)
(8)
(7)
(6)
(6)
(5)
(4)
(3)
(2)
(2)

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

以前の記事

2016年 11月
2016年 10月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 02月
more...

最新のコメント

明けましておめでとうござ..
by アイシェ at 07:35
> Mchappykun..
by hyblaheraia at 06:11
牛乳と油で生クリームがで..
by Mchappykun2 at 01:30
> アイシェさん それ..
by hyblaheraia at 17:09
今人間ドックが終わったば..
by アイシェ at 11:48
> Mchappykun..
by hyblaheraia at 06:20
> 鍵コメさん は..
by hyblaheraia at 13:37
東京にいらしていたのです..
by Mchappykun2 at 01:31
> 鍵コメさま ご心配..
by hyblaheraia at 19:29
> ゆうゆうさん 素早..
by hyblaheraia at 07:18

画像一覧

ブログジャンル

海外生活
音楽

検索

記事ランキング

ライフログ











お気に入りブログ

生きる詩
gyuのバルセロナ便り ...
ルーマニアへ行こう! L...
写真でイスラーム  
エミリアからの便り
アフガニスタン/パキスタ...
イスラムアート紀行
夫婦でバードウォッチング
La Vita Tosc...
パリ近郊のカントリーライフ
トルコ~スパイシーライフ♪
now and then
Vivere in To...
シチリア時間Blog
フィレンツェ田舎生活便り2
ふりつもる線
ちょっとスペインの別荘 ...
ぐらっぱ亭の遊々素適
ヴェネツィア ときどき ...
石のコトバ
ボローニャに暮らす
フランスと日本の衣食住
イタリア・絵に描ける珠玉...
cippalippaの冒...
スペインのかけら
Berlin Bohem...
VINO! VINO! ...
::: au fil d...
sizannet
イタリア料理スローフード生活
ペルー と ワタシ と ...
しの的エッセンinドイツ
PoroとHirviのとおり道
料理サロン La cuc...
カッラーラ日記 大理石の...
イタリアの台所から
オルガニスト愛のイタリア...
Animal Skin ...
しのび足
道草ギャラリー
白と黒で
ちまもの読書日和
andante-desse
il paese - p...
やせっぽちソプラノのキッチン
坂を降りれば
A Year of Me...
お義母さんはシチリア人
Espresso!えすぷ...
シチリア時間BLOG 2
London Scene
hatanomutsum...
小鳥と船
mi piacciono...
カマクラ ときどき イタリア
やせっぽちソプラノのキッチン2

外部リンク