カテゴリ:歴史( 18 )

夢の連鎖 Ponte dei cappuccini

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 Ponte dei cappuccini カップッチーニ会修道士の橋、と地元の人々に呼ばれる橋。深く切り込まれた谷の上を一直線に走る。

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 橋の下は足がすくむほど地面が遠い。水流の音も、遠い。
 この橋がなかった頃、修道士たちは粗末なサンダルで谷を降り、イルミニオ川を渡り、再び谷を登って移動していたという。暑さと、寒さと、悪天候の中、それはどんなに厳しかったことだろう。

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 (写真手前がカップッチーニ修道会の橋)
 橋の建設を発案したのは修道会の神父。修道院とその周辺に広がり始めた集落の人々の声を集め、谷に隔てられた二つの地域を結びつけた。工事着工は1837年、完成は1843年。歓声を上げてこの橋を渡る人々と馬車と家畜の様子を思い浮かべる。

 それからおよそ170年。現在、この橋には、
 
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 誰にも開けられない、若者の夢が連鎖している。

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 夢の行方は、彼らにも分からない。
 170年前の若者の夢は、見えない橋と錠で結ばれていたのではないかな。
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by hyblaheraia | 2010-09-15 01:40 | 歴史 | Comments(6)

Mariannina Coffa マリアンニーナ・コッファ 

 ラグーザ新市街、サン・ジョヴァンニ広場に面する一角にその碑板はある。

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Qui visse
Mariannina Coffa
1860-1876


マリアンニーナ・コッファ
ここに居住せり
1860-1876
 1841年シチリア南東部、ノートNoto生まれの女性詩人マリアンニーナ・コッファは、ラグーザ人と結婚後16年間この家に暮らしていた。

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 感性豊かで早熟な才能を見せたマリアンニーナは、イタリア統一運動で名を馳せた弁護士の父に連れられて、サロンやアカデミーで与えられたテーマに基づいて即興的に詩を詠じることのできる少女だった。

 シラクーザの寄宿学校で伝統的な詩作法とフランス語を学んだ後、地元の文学的権威であったコッラード・ズバーノ神父に師事して文学的素養を高め、1857年からノートやカターニアの文芸誌に作品が掲載され、賞賛を受ける。

f0133814_034416.jpg その芸術的才能を伸ばすべく、彼女が14歳の時、両親はピアノの家庭教師を招く。
 教師はナポリのサン・ピエトロ・マイエッラ音楽院出身のアシェンソ・マチェーリAscenso Maceri、25歳。年の差を超えて二人は恋に落ち、婚約するが、当初から反対した両親によって、ラグーザの裕福な男性ジョルジョ・モラーナとの結婚を余儀なくされてしまう。

f0133814_0272655.jpg 18歳で結婚し、ラグーザのサン・ジョヴァンニ広場のこの家に移ったマリアンニーナは、続けて4人の子供を出産し(二人は夭折)、文化的素養のない夫と古い価値観を持った厳格な舅に、詩を書くことばかりか、娘たちに読み書きを教えることさえも禁じられていた。

 生活は裕福であったものの、子育てと家事で半ば幽閉状態となり、心身ともに健康を害していく日々。
(第二次世界大戦後までシチリアでは女性が一人で町を歩くことができなかった)



f0133814_029378.jpg けれども夜中に蝋燭の明かりで密かに詩を書き、イタリア各地の雑誌に投稿し、友人との文通を通じて創作意欲を辛うじて繋ぎ止めていた。
 かつての恋人アシェンソに宛てた手紙には、生きている証を求めようとする魂から鮮血が吹き出るような悲痛さが滲み出ている。

 遂にマリアンニーナはラグーザの家を出る決心をする。友人を介して知った故郷ノートの医師の下で、悪化しつつあった子宮疾患の長期治療を受けるためでもあった。しかし彼女の両親は、非常識な行動を取った娘を拒み、家に入れなかった。
(イタリアでは1970年まで離婚は認められていなかった… [要確認です])
 友人や医師の好意で治療を受けたが、極貧のうちに37歳の若さで他界。地元ノートの葬儀には両親も、夫も、親戚も参列しなかったという。


f0133814_030198.jpg 女性は学問をしてはいけない、女性の読み書きは精神を堕落させる、裕福な家庭の女性ほど自由な恋愛はできない、女性は一人で町を歩けない、女性の不貞は罪になるが男性の不貞は問われない、生理中の女性は汚れているから銃や刃物を触ってはいけない…。

 サン・ジョヴァンニ広場の彼女の家を見る度に、そんな古い価値観と迷信に縛られていた時代に、詩を書き続けたマリアンニーナ・コッファを想う。外国人女性の私が一人で町を歩ける時代に感謝しつつ。けれども、当然の権利が脅かされている世界中の女性たちを気にかけながら。

(肖像写真はwikiおよびOFFICINA DEGLI ANTICHI ARCHIVIより転載)
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by hyblaheraia | 2009-12-05 08:30 | 歴史 | Comments(10)

100年前の箱

 100年前、言いかえれば1世紀前。どちらも遠い時間を感じさせる。現代生活から見れば、その頃のラグーザは生活様式も、価値観も、想像できないほど違っただろう。

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 けれどこの写真には、親しみ慣れた私の良く知るものがある。場所はエッチェ・オーモ通り、1900年初期の撮影。
 急な坂、今は廃墟となった劇場、突き当りに聳えるエッチェ・オーモ教会、そして建物に挟まれた遠近法の空を埋める雲。

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 さらに町並みも、道幅も、歩道の石も全く当時のままである。
 ただ、通りを悠然と歩く人々の姿は、駐車の列に代わり、美しく維持されていた劇場には、雑草が自由奔放に伸びてしまった。
 箱は変わらず、中身は変わる、のだろう。古い町並みは残されていても、新しい価値観が渦巻くから。

 バロック時代(1700年代)の美しい箱を損ねず、常に共鳴し合う価値観が生まれて欲しいものだ。100年前の箱は、良い響きを保っていたように見える。
 ラグーザ市政にいろいろ物申したい。

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by hyblaheraia | 2009-09-30 00:32 | 歴史 | Comments(18)

廃墟の劇場に思う Teatro stabile di Ragusa

 古い建物がもつ優美な雰囲気というのは、どんなに荒れ果てても消えることはない。エッチェ・オーモ通りにあるこの建物からもそれを感じていた。

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 かつての劇場、Teatro stabile di Ragusaの跡。ひと昔前は、毎週末に近所の人々が集い、楽しい一夜を過ごしていたそう。
 長い閉鎖により損傷が激しくなり、数年前にラグーザ市が買い取ったはいいが、再開の話は一切出ていない。

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 こんなに美しい建物を放置し続けるのは忍びない。この三人をハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと名付けたくなる。


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 胸像の左右にはプットのレリーフが埋め込まれている。左はプットが踊り、右は楽器を奏でている。

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 憩いの場所を知っているのは、鳩だけのよう。

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 こうして手の込んだ装飾を見上げながら、普段の買い物に行く度に思う。ラグーザには文化は根付かないのだろうか。
 市内の劇場は仮設のテントのTeatro tendaがあるのみ(演奏中に電気が落ちるほどお粗末)。まともなコンサートホールもなければ、オーケストラが来たこともない。映画館は5人集まらなければ上映されない。公的図書館はほとんど機能していない。
 文化政策に無頓着で、開発(原子力発電所設置はその最たる例)に走る市政には失望するばかりだ。


 ああ、でもこれがシチリアなのだ。隣のカルタニセッタ県の、大規模な石油精製場で有名なジェーラGela市では、去年初めて本屋ができたと国営放送地方ニュースで報じられた。人口8万人ほどの町に、21世紀の今まで本屋が一軒もなかったとは信じ難く、ジェーラ出身の学生に真相のほどを聞いてみたが、ええ、そうです、という涼しい答えに一層驚かされた。
 大都市パレルモとカターニアには歴史あるオペラ劇場があり、コンサートもバレエも演劇も頻繁に行われている。他にも多数のイヴェントが開かれ、市民の文化意識も高い。我々から見れば、文化の香り高い都会の洗練がそこかしこにある。その香りの少しでも、他の町に運ぶことはできないものだろうか。

 市民生活がどんなに近代化しても、人の心の糧となる文化を失ってはならない。日常の連続からは感じ得ない、精神の高揚と浄化が芸術にはあり、想像と思考と感覚の研磨によって心を縦にも横にも開く作用がそこにはある。それが考え・感じる力を人に与え、ひいては価値判断を養うことになるのではないか。

 芸術文化はなくても人は生きていかれる、という意見があれば、それは戦時下のものだっただろう。文学と音楽の探究を人生としたい我々の心は、エッチェ・オーモ通りの劇場と同じように乾いている。
 
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by hyblaheraia | 2009-07-07 16:53 | 歴史 | Comments(10)

憩いの眺め

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 Chiesa di S. Francesco all'immacolata
 束の間の憩いの風景。カフェを飲みながらずっと眺めていたいけれど、実は大学のトイレの窓からの眺め。

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 青い空にそびえる鐘楼。崩壊した彫像をそっと撫でる薄雲。この組み合わせに、いつも体中からふっと力が抜ける感覚を覚える。彫像にしっかり顔が付いていたら、こういう気持ちにはならないだろうな。

 廃墟や朽ちたものだからこそ、そこに見えない姿を想像し、限りない美を感じるのかもしれない。


見えない美しさってありますよね。      
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by hyblaheraia | 2008-11-18 07:34 | 歴史 | Comments(10)

階段を降りて

 普段は10分以上遅れてくるバスが、今日に限って時間通りにやって来て、乗り過ごしてしまった。坂道の下50メートルくらいのところを、走って行く後ろ姿を見つめながら、やれやれ、階段か・・・と思いつつも、反射的にカメラを手にしている。

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 朝の淡い光の中に、青く浮かぶ旧市街イブラ。
 夏に比べると空の色は軽やかになり、雲は薄いヴェールのように、向こうの丘の土はより茶色くなってきた。

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 かかとの音でリズムを刻みながら階段を下り、はっとさせられる度に休止する。サンタ・マリア・デッレ・スカーレ教会鐘楼と筋雲を見上げて全休符、弓なりの手すりに2分休符、石の隙間に吸い込まれそうになり4分休符。
 そして再びリズムを刻み、

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 ああ、もうここでは無限休止したい。
 気を取り直し、ゆっくり踏み出し、テンポを上げていく。でも、

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 またここで突然休止。緑が茂り始め、瑞々しい自然に包まれるイブラを見ていると、あの灼熱の乾ききった夏を耐えた後の安らぎの表情を感じる。
 と、感心している場合ではない。行かねば・・・!もうここからは、

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 果てしなく続く階段、階段、階段。
 途中おしゃべりしているシニョーラは会談?、暗いトンネルでは怪談?、クワイダン・・・?コツコツ響く靴音とともに、リズムを正確に刻むことに熱中していく。
 歩幅の違う2種類の階段に注目。大男用と子供用。付点リズムになる大男階段が好き。

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 体に合わない歩幅でのしのし降りていくと、左には、旧市役所Plazzo Cancelleria。修復前は荒れ果てた姿だったけれど、初めて見た時から強いオーラを感じる不思議な建物だった。

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 多分、バロックのディティールに心を突かれるのだろう。このバルコニーを見上げているのは至福の時。多分、ラグーザで一番好きな狭いスペース。
 

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 さてさて、後ろにも、前にも、そのずっと前にも、階段は続いている。
 付点リズムで朝から脚力強化。目的地まで、まだもう少し。
 つづく・・・。

本日、既に筋肉痛です。      
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by hyblaheraia | 2008-10-08 07:49 | 歴史 | Comments(10)

五感に語りかけるもの -ドンナフガータ城の庭園-

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 ドンナフガータ城Castello di Donnafugataの広大な庭を歩いていると、五感の針が振り切れる勢いで多々の刺激を浴びていることを感じる。
 目を開けているのもままならない眩しさの中(視覚)、スズメがじゃれ合い、カラスが遠くへ羽ばたき、溢れる緑のどこかで確かにチンチャレッラの歌を聴き(聴覚)、

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 乾いた土埃と生い茂る木々の青さが混ざり合い、時折鼻を突く芳しさにはっとさせられる(嗅覚)。その正体は、

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 立ち込めるラベンダーの香気だ。暑さのためか妖艶な芳香となって漂い、蝶々も誘われてちらほら飛んで来る。私も数本、そっと手繰り寄せ香りに酔う。身を任せるように柔らかくしなった茎のナイーヴさが印象的だった(触覚)。

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 あの塔のずっと向こうには海が広がる。水平線を見渡す楽しみはもう少し後に取っておこう。

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 日陰のほとんどない公園であるのに、なぜか休みたいとは思わない。喉の渇きも忘れるほど草花に見入っていた。

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 暇を持て余す貴族のために作られた迷路。驚くほど簡単だと聞いてはいたものの、暑くて入る気にはなれなかった。一羽のカササギgazzaが優雅に舞い降りて行く姿を遠くから見ていた。


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 庭園をほぼ一回りし終える頃、口が渇き、声が枯れてくる。フィークスの木陰で数時間ぶりの水分を補給。水がさらさらと喉を伝うのが気持ちいい(食感)。

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 階段を上がってあのパノラマを満喫したら終わりとしよう。ライオンの咆哮と、スフィンクスの声を想像しつつ、ゆっくりと見張り塔に登ると・・・、

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 小さな鐘越しに見えているあの風景が

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 眼前に広がる。自生するカッルーボの木々、そしてシチリアの海。

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 海と空が一体となる果てしなさ。そこを二羽のカラスが悠々と横切って行った。

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 右にはカステッロの回廊が迫る。体力の許す限り、いつまでもここにいて、風に暴れる髪を押さえながら、五感に刺激を送り続けたい。

 ここに来るのは既に3回目。いつ来ても同じものを、同じ順序で見て、同じように感じている。
 きっと10年後もこうしてここに立っているだろう。ドンナフガータ城を取り巻く自然がある限り、何も変わらないだろう。


どちらも同じようにカチッ、カチッ、と。
 
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by hyblaheraia | 2008-06-14 09:08 | 歴史 | Comments(20)

ドンナフガータ城

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 ラグーザ郊外の広大な農地を抜け、木陰で休む牛や羊に出会い、ムーロ・ア・セッコ(石積みの壁)が続く道を走り抜けると、

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 カッルーボ(イナゴマメ)の木々が自生する、丘とも谷とも言い難いラグーザの原風景に出会う。
 ゆったりと構え、終わりのないカッルーボの木々と空を眺めながら、さらに走ること15分。


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 ドンナフガータ城 Castello di Donnafugataに到着。
 ああ、今日も変わらないこの青い空と目の奥を刺す強烈な日差し。生ぬるい牛糞の匂いを、乾いた風が運ぶ。
 奥は貴族の邸宅。手前両脇の長屋は、納屋や馬小屋、使用人の住居として使われた。

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 いつもこの松ぼっくり門に魅かれる。使用人頭の家だったのだろうか。

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 長屋の他の部分はこんなにシンプル。
 扉両端の出っ張りの穴が気になり、覘いてみたくなった。透かして見ると、こんなにも愛らしいカステッロが見えていた。手の平に乗りそうな小ささだ。

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 乳白色の石に反射する日差し、そして異国情緒溢れる城の顔。ヴェネツィア・ゴシック様式と言われるそうだ。
 ラグーザにいることを一瞬忘れてしまいそうな光景。

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 シチリアがアラブの支配下にあった頃(848~1060年)、この一帯には新鮮な水が湧き、アラブ人が暮らしていた。その水は、「Ayn As Jaft 健康の水(fonte della salute)」と呼ばれ、それがラグーザ方言でRonnafuataとなり、現在のDonnafugataへと変わっていったそうだ。
 そのまま訳せば「逃げた女」。想像をかき立てる名前だ。

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 ランペドゥーサGiuseppe Tommasi di Lampedusa(1896-1957)の長編小説、『山猫Il gattopardoはまさにこの城からインスピレーションを受けたのだろう。
 ヴィスコンティの映画『山猫』は、ここでは撮影されていないけれど、数年前、イタリア語完全復活版を家族で観に行った時、シチリアの乾いた土地と荒涼たる風景にラグーザを恋しく想った。
 望郷の思いに浸る私の隣で、母が「ラグーザそっくりね!ほら、これ!」、父も「これラグーザだろ?だろ?」と体を乗り出す。
 我が家のファミリー映画鑑賞はレンタルDVDでないとダメですな。

 
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 両親はこのカステッロを見てとても喜んでいた。今日はナポリのお義母さんと義理姉も喜んでいる。
 「親孝行の泉」、と名付けようか。
 
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 カステッロ内部は撮影禁止なので、窓からみた庭園を一枚。
 さて、これから外を散歩。


 
 女はどっちに逃げた?!どっちも追ってみましょう・・・!
  
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by hyblaheraia | 2008-06-13 10:02 | 歴史 | Comments(10)

イブラ散歩

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 ラグーザに来たら旧市街イブラに行かねばならない。肌をじりじり焼く太陽と、カラカラの空気の中、階段と坂だらけの道のりを無理せずゆっくり、日陰を選びながら降りて行く。

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新市街の司教館Palazzo vescovile(世界遺産)。中庭の美しさと静けさは別世界。

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イブラの名もなき一角。石の涼しさに緑が映え、地面の艶は長年の人々の歩みを物語る。

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ソルティーノ・トローノ邸(世界遺産)の黄色と青空とピンク花の鮮やかな対話。イブラの守護聖人であるサン・ジョルジョ祭りはもう始まっている。
 
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 11時に家を出て、最も暑い時刻をイブラで過ごしたため、かなりバテ気味。そろそろおやつが必要になってきた。家が恋しい・・・。
 ああ、この眩しさ。石の色が飛び散るほど強い。喉の渇きと火照る脚は、まさに夏の証。
 さぁ、早く家に帰ろう。この崖を超えて。そしてあれを食べよう!

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 既に本日、一度は済ませたグラニータ。
 お気に入りのピスタッキオ(pistacchioピスタチオ味)。まろやかな風味で甘さ控え目、喉の渇きを大いに癒してくれる。

 そう思って新市街の有名菓子店に入ったものの、あるものを見て一同、それに決定。
 さてそれは・・・、つづく・・・。

散歩・・・!。
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by hyblaheraia | 2008-06-03 10:36 | 歴史 | Comments(10)

感嘆の声

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 サン・ジョヴァンニ大聖堂(カッテドラーレ)に入るや否や、深く息を飲んで言葉少なになったお義母さん。傍を歩きながら、小さな溜息を何度も聞いた。

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 5月は聖母マリアの月。宗教行列processioneに使う聖母像の御輿が小さな光で彩られ、祭壇奥には照明がかかり、床も柱の袂もラグーザ特有の石、ピエトラ・ペーチェで黒光りする。カッテドラーレの中は正午近くの強い日差しを取り込み、白が優雅に映えている。
 そして、お義母さんの感嘆の声を聞きながら、朝のあの言葉を思い出していた。
 ヒブラ、あなたは天国にいるのね!Hybla, tu stai in paradiso!
 テラスでアマツバメの飛翔を見上げ、野鳥の声に聴き入っていた早起きのお義母さん。ボンジョォルノ~~と眠い声で挨拶をすると、くるっと振り向き、喜び溢れる笑みとこの言葉を返してくれた。
 まだ初日なのに、既にラグーザの美しいものの一つを感じてくれている。それがとても嬉しかった。

 この日からいったい何回、この言葉を聞いただろう。
 ラグーザはお義母さんにとって忘れ得ない何かを残したよう。

天国みたい・・・!?。
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by hyblaheraia | 2008-06-02 08:01 | 歴史 | Comments(2)


シチリアのラグーザ(ラグーサRagusa)より、時に音楽を交えて。ナポリ人の夫ルカと娘リディアも度々登場。リンクフリー。


by hyblaheraia

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