カテゴリ:自然( 85 )

夕空に舞う鳳凰

f0133814_22334815.jpg

 ラグーザの夕空に現れ出でた一羽の鳳凰。凛と伸び、高く跳ね上がった尾、そして細く舞い散る羽根は、飛翔の速さを物語っている。
 どこへ急いでいるのだろう。もはや頭は軒の向こう、南へ向かって下り始めている。

 吉兆をもたらすと言われる、鳳凰。音もなく、風も立てず、声も出さず、人知れず飛んでいくその姿を、ただ黙って追っていきたい気持ちになった。平穏へと、私たちを導いてくれる気がして。
 

[PR]
by hyblaheraia | 2016-05-03 02:14 | 自然 | Comments(0)

空と雲の行方に想う

f0133814_23563904.jpg
 やや秋めいてきたラグーザの空には、弾力性をもった濃い青が居座り、後期バロック様式の街並みとそこかしこで対峙している。

f0133814_23564091.jpg
 見上げているだけで、頭上から降り注ぐ青の力に心身がぐいぐいと牽引されていく。何かに急き立てられ、気付かされるように。

f0133814_23564427.jpg
 角を曲がって移動しても、逃げも隠れもできない。青は強かに着いてきて、


f0133814_23564871.jpg

夕刻には、燃えるような朱色となって迫って来る。

f0133814_23565428.jpg
 そして翌朝は、四方へ柔軟に広がる雲を伴って、次々と問いかけてくる。


f0133814_23570054.jpg

 太陽光を跳ね返すほどの青さと、逆にその光を吸い込む白さ、そして両者の煌めき。それらを身体に浴びながら、求めるべきものを求めたいという欲求が生まれて来るのは、自然なことなのだろう。

f0133814_23564019.jpg
 風の声を聴きながら、青と、白と、光、全てが一つに溶けていくのを見届ける。
 高揚した思考が沈静化される時間。そこを横切る一羽の鳩が、何か一言、言い残したようだった。


[PR]
by hyblaheraia | 2015-09-14 01:23 | 自然 | Comments(6)

春の雲

 3月のシチリアとはいえ、山間部のラグーザでは夜間の冷え込みはまだまだ厳しく、日中には雨が霰になることもしばしば。それでも太陽は確実に春に向かっていて、空も、雲もそれに呼応している。

f0133814_124866.jpg
 空の青さに負けじと、丘の向こうからせり上がってくるこの雲の躍動感。

f0133814_163064.jpg
 どこまで高く、天の彼方へ昇り、

f0133814_1453100.jpg
 どこまでも遠く、地平線を目指して進んでいく。じっと垂れ込めていた冬の空が動かずにはいられなくなる、春の根源的な力!そしてじわじわと自分にも浸透していくその力。

f0133814_05246100.jpg
 冷たく湿っていた谷間も柔らかな緑に覆われ、ほころび始めたアーモンドの花を大事そうに抱えている。イブラを春色に染め、天地が光と風に揺れる季節はもうすぐ。
 ああ、春の雲よ、そこかしこに沈殿するものを取り去り、新しい力で満たしておくれ!

:::   :::   :::

3月⒑日の今日、気づけばブログ開設8年目。これまでたくさんの励ましや楽しいコメントを下さりありがとうございました。これからもラグーザの美しさを追いつつ、楽しくブログを続けていきたいと思います!
[PR]
by hyblaheraia | 2015-03-11 05:47 | 自然 | Comments(6)

跳ねる雲に

f0133814_17321849.jpg
 雨続きだった先週に溜め込まれた青空への希求が破裂して、一気に広がったような空。
 雲が軽やかに飛び跳ね、

f0133814_17322991.jpg
 光と、色と、風が舞う!
 こんな空を見上げる時は、いつもそう。前へ前へと進むほど、逆に、目線はいっそう後ろへ置いて行かれ、雲への名残惜しさが募る。

f0133814_17324331.jpg
 でも雲はここだけではないのだから、と自分を納得させるように歩き進みと、さっそく、向こうの丘の上で静かに集まり始めていた羊雲を見つける。

f0133814_1732503.jpg
 公園に入ると、風と一緒に力強く駆け抜けていく雲もいて、その行方を指でなぞってみたり、

f0133814_17325983.jpg
 あるいは、木々にそっと近寄り、話しかける雲の声が、風伝えに聞こえて来るような気がしたり。

f0133814_17332422.jpg
 いろいろな雲に見守られて、リディアはペッショリーニ(お魚さん)に夢中。

f0133814_17333356.jpg
 ブランコをしたり、滑り台をしたり、時々勇気をもって友達になろうと降りてくる鳥に出会ったり。
 たわいもない時間の流れとともに、私たちの頭上で雲もまた変わっていくのだろうけれど、

f0133814_17342028.jpg
 なぜかこの日は、

f0133814_17342988.jpg
 あの跳ねる雲たちが

f0133814_17354664.jpg
 広場で私たちの帰りを待っていてくれた。

f0133814_17355377.jpg
 朝、心の中で軽く別れを告げた雲が、さらに躍動感をもって、より近くに降りて来ていた。無理に忘れることはない、と伝えに来たかのように。
 それはいろいろなことに言えるような気がした。
 
[PR]
by hyblaheraia | 2014-11-23 22:16 | 自然 | Comments(4)

空の一回性 sanpo

 午後4時半頃、所用とお散歩を兼ねて旧市街イブラへ。エネルギーが発散できずにいるリディアを連れて、あの絶景ポイントを経由し、階段でイブラへ降りることに。
f0133814_23125586.jpg
 午前中に吹き荒れた真冬並みの北風のお陰で、空は澄みきり渡り、復活祭のために走って来た羊雲の群れが広がっている。

f0133814_23140511.jpg
 この透明感、そして春にしか出会えないこの色調。全てが光り輝いている。

f0133814_23144936.jpg
 そして、この日の、この空!

f0133814_23161311.jpg
 ああ、空というものが持つ一回性の、なんと素晴らしいことか。二度と同じ空を見ることがない、と思うからこそ、この瞬間を身体一杯に記憶したくなる。

f0133814_23164176.jpg
空よ、今日はもはや、イブラではなく、あなたが主役だ。

f0133814_23171519.jpg


[PR]
by hyblaheraia | 2014-04-21 00:19 | 自然 | Comments(8)

春の生命力 -ただ眺めているだけで-

 冷たい風が耳を突き、指先が凍ったある2月末のこと。市内を歩いているとこんなにも寒さを感じるのに、旧市街イブラの庭園の向こうの雄大な谷間は、まるで春のような輝き。

f0133814_8451614.jpg
 眩い陽光に包まれ、野鳥のさえずりが遠ざかっては近付き、この果てしない景色を立体的に感じさせ、芽吹いたばかりの草花は、柔らかく永遠に続き、牧歌的な雰囲気を醸し出している。

 ただ眺めているだけで、頭も身体も、心も、細胞も、私を形作る全てのものがじわりじわりと和らぎ、
f0133814_16544141.jpg
真新しくなった意識が谷の向こうへ飛んで行く!
f0133814_8234078.jpg
 ああ、せり上がる春の力と、かき消されることのない色彩よ。その生命力のみなぎりは、いったいどこから。

[PR]
by hyblaheraia | 2014-04-09 01:43 | 自然 | Comments(4)

崖の上に!

 先週と同様、今週の日曜もまたもやパンを切らしていることに気付き、いつもの店へ。日曜日に唯一開いているこの店は、買い忘れがあった時に本当に助かる。今日は先週知ったパンの焼き上がり時間に合わせてゆっくり出掛け、帰りに再び、崖の景色を見に行くことに。
f0133814_112159.jpg
 雲一つない空と、既に初夏を感じさせるような目を刺す太陽のせいか、崖の岩とうねる襞の一つ一つが際立って見える。
 わずか一週間でこれほど緑が濃くなるとは。太陽の暖かみをじわりじわりと蓄積して、突然エネルギーを放出し始めるシチリアの春がいま、ここに!

f0133814_115551.jpg
 眼前に広がる景色の力強さに見とれていた時、崖の頂上にいつもと違う何かがいるような気配が。ほとんど動かないけれど、色も形も、点在具合も、明らかに崖のものとは違う何かが!
 もしかして、牛?

 ルカに聞いても、まずはこの広大な崖のいったいどこを私が指さしているのかが分からず、検証不可能。ならば、とカメラのズームを最大にして撮ると、

f0133814_123114.jpg
やっぱり、いたいた!あの朽ちたムラッギュ(ムラッギュとは→過去の記事)の周りに、先週より一層濃く茂り始めた草を食べ、寝そべる牛たちが。

f0133814_165980.jpg
 こんな崖の頂上にいったいどこから?無心に草を食べるうちに、崖から落ちないか心配!

f0133814_831249.jpg
いや、焼きたてのパンの匂いを嗅ぎつけて、こちらまでモー進(猛進)してきたらどうしよう!

 二度あることは三度ある、らしいので、来週の日曜日もまた買い忘れたパンを求めに、あの店に行くかもしれないな。その帰りに、今度は何を見付けるだろう?牛ではなくて、羊?それともUFOの着陸跡か?!

:::   :::   :::

追伸:シチリアにはUFO騒ぎがあるのです。過去の記事は こちら→「シチリアに宇宙人?!」
昔の記事で文体が固いんですけれど、興味のある方はどうぞ。
[PR]
by hyblaheraia | 2014-02-19 02:05 | 自然 | Comments(1)

崖に聴く春の小さな声

 日曜日の朝、パンを買いに近所の食料品店へ行くと、店の外に良い香りが漂っていた。あと20分程で焼き上がるとのことで、時間つぶしに散歩へ。崖の景色を見に行こう!ルカの一声で決まり。

f0133814_0333679.jpg
 住宅街の端に突如現れる崖の大パノラマ。

f0133814_0204288.jpg
 何度来ても、この間近の崖に圧倒される。視覚的にだけでなく、体感的にも。崖に沿って吹く北風にあおられそうになるから。
f0133814_021435.jpg
 でも子供は風の子。向こうの丘とほぼ同じ高さの空中のサッカー場で、風とサッカーボールに体当たり。

f0133814_0222383.jpg
 この崖の前に立つと、

f0133814_032860.jpg
そのダイナミックな動線が目と心を否応なしに引き込んでいく。
f0133814_0223796.jpg
あの場所へ。つまり、
f0133814_135240.jpg
旧市街イブラの先端へ。かつてはそこで学ぶ学生たちを想い、そこだけを見ていたけれど、今日はなぜか遠くの小さい声が聴こえてくるようだった。

f0133814_1154753.jpg
 この崖の頂上では
f0133814_1164031.jpg
朽ちたムラッギュが新たに芽吹いた草花に囲まれ、声なき声を発している。
f0133814_1215012.jpg
 崖の底では、黄色の花が一人春を歌い、
f0133814_1215897.jpg
 イブラの崖の下では、
f0133814_122134.jpg
 アーモンドの花が小さなハーモニーを響かせながら、大合唱の時を待っているかのよう。

 気付けばもう2月半ば。焼きたてのパンの香りとともに、春の小さな声を聴いた喜ばしい気持ちが空に、軽やかに、吸われていくようだった。
[PR]
by hyblaheraia | 2014-02-14 01:09 | 自然 | Comments(4)

黄色の花束 -この花SOS!-

f0133814_115830.jpg
 黄色の花束に誘われ、木陰のベンチで一休み。

f0133814_1151491.jpg
 乾いた枝の重なりと、外へ外へと広がる若枝のみずみずしさ。

f0133814_120014.jpg
 

f0133814_1162678.jpg
 良く見ると、花びらが二重?

f0133814_1183151.jpg
 10枚花びら?

 この花の名前は何ですか?

[PR]
by hyblaheraia | 2011-06-04 02:10 | 自然 | Comments(12)

19年後は

 19年に一度のスーパームーン、絶対みるぞ!と数日前から意気込んでいたのに、夕方から友人宅へ行く用ができ、お宅のワンちゃんと遊んでいるうちにすっかり忘れてしまっていた。夜7時40分頃、閉店直前のスーパーへ急ぐ道のりで、
f0133814_144229.jpg
既に高く登り始めているお月さまにジロツとにらまれ、大反省。

f0133814_161256.jpg
 二人とも、忘れていましたな!ギロッ。あ、すみません、次回はちゃんと観ます!

f0133814_173562.jpg
 ということでお許しを頂けたのだけど、

f0133814_192271.jpg
 次、スーパームーンを観る時は私59歳、ルカ61歳。ちゃんと覚えていられるのかな。
 19年後は何しているんだろうね~。61歳のルカって想像できない~!と、静まり返った夜にテラスでワイワイはしゃぎ、2011年のスーパームーン様と記念撮影など。
 高い所にいるので私の頭の先しか一緒に写らなかったけれど、いい思い出になったな。

 皆さんはご覧になりましたか?
[PR]
by hyblaheraia | 2011-03-26 01:31 | 自然 | Comments(4)


シチリアのラグーザ(ラグーサRagusa)より、時に音楽を交えて。ナポリ人の夫ルカと娘リディアも度々登場。リンクフリー。


by hyblaheraia

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

掲示板

最近は・・・
早寝早起きして新しいことに挑戦中!
16/11/2016


迷惑コメント対策で承認制にしております。
::::: ::::: :::::

自己紹介に代えて


ご連絡等はコメント欄にお願いいたします

::::: ::::: :::::


2013年11月、共著出版



2009年4月、共著出版



1999年3月、共著出版


Locations of visitors to this page
2010年2月16日リセット
世界の赤い花びら!


Click for Comiso Air Station, イタリア Forecast

今日の月はどんな月?



ラグーザ ホテル

カテゴリ

全体
自然
生活
歴史
祭り
伝統・技術
料理
菓子
変わった野菜と果物
野鳥・昆虫・動物
大学・研究
政治・社会
音の絵:写真と音楽のコラボ
シチリア他の町
イタリア他の町
ナポリの実家
一時帰国
ブログ・・・周年とゲーム
未分類

タグ

(60)
(50)
(46)
(42)
(40)
(38)
(36)
(35)
(35)
(34)
(31)
(27)
(22)
(21)
(20)
(15)
(14)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(9)
(8)
(8)
(8)
(8)
(7)
(6)
(6)
(5)
(4)
(3)
(2)
(2)

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

以前の記事

2016年 11月
2016年 10月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 02月
more...

最新のコメント

明けましておめでとうござ..
by アイシェ at 07:35
> Mchappykun..
by hyblaheraia at 06:11
牛乳と油で生クリームがで..
by Mchappykun2 at 01:30
> アイシェさん それ..
by hyblaheraia at 17:09
今人間ドックが終わったば..
by アイシェ at 11:48
> Mchappykun..
by hyblaheraia at 06:20
> 鍵コメさん は..
by hyblaheraia at 13:37
東京にいらしていたのです..
by Mchappykun2 at 01:31
> 鍵コメさま ご心配..
by hyblaheraia at 19:29
> ゆうゆうさん 素早..
by hyblaheraia at 07:18

画像一覧

ブログジャンル

海外生活
音楽

検索

記事ランキング

ライフログ











お気に入りブログ

生きる詩
gyuのバルセロナ便り ...
ルーマニアへ行こう! L...
写真でイスラーム  
エミリアからの便り
アフガニスタン/パキスタ...
イスラムアート紀行
夫婦でバードウォッチング
La Vita Tosc...
パリ近郊のカントリーライフ
トルコ~スパイシーライフ♪
now and then
Vivere in To...
シチリア時間Blog
フィレンツェ田舎生活便り2
ふりつもる線
ちょっとスペインの別荘 ...
ぐらっぱ亭の遊々素適
ヴェネツィア ときどき ...
石のコトバ
ボローニャに暮らす
フランスと日本の衣食住
イタリア・絵に描ける珠玉...
cippalippaの冒...
スペインのかけら
Berlin Bohem...
VINO! VINO! ...
::: au fil d...
sizannet
イタリア料理スローフード生活
ペルー と ワタシ と ...
しの的エッセンinドイツ
PoroとHirviのとおり道
料理サロン La cuc...
カッラーラ日記 大理石の...
イタリアの台所から
オルガニスト愛のイタリア...
Animal Skin ...
しのび足
道草ギャラリー
白と黒で
ちまもの読書日和
andante-desse
il paese - p...
やせっぽちソプラノのキッチン
坂を降りれば
A Year of Me...
お義母さんはシチリア人
Espresso!えすぷ...
シチリア時間BLOG 2
London Scene
hatanomutsum...
小鳥と船
mi piacciono...
カマクラ ときどき イタリア
やせっぽちソプラノのキッチン2

外部リンク