シチリアに図書館を!

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 ナポリ国立図書館5階、音楽部門、その一部にあるルッケージ・パッリ文庫。
 木彫の美しい入口には紋章と「カンポフランコの領主、エドゥアルド・ルッケージ・パッリ伯爵 1896」の文字。奥にも素晴らしい読書台が見える。

 ここで請求したのは、別に古いマニュスクリプト(手書き史料)ではなく、1980年代の論集。日本だったら母校の図書館にあって私以外に借りる人もいなく、貸出、延長、コピー、貸出…と我が物のように使っていた本なのに、今はわざわざ海を渡ってナポリまで来ないと見られない。しかもナポリが最短の図書館。ひどいな、この状況。
 学生時代は図書館にあるから安心して、コピーはちょっとしかせず。あの時、根気良く必要なページを全部コピーしていたら。あの本も、あの楽譜も、あの論文も…。

 大学の授業がない夏休み。周囲はヴァカンス、ヴァカンスと騒いでいるけれど、我々にはやっと訪れた貴重な勉強時間。そして、毎年ながら陥る史料不足によるイライラ症候群。勉強すればするほど、したければしたいほど、シチリアという場所が疎ましくなる。本土の出版社も夏休みに入って本が買えないし。買えても、8月のシチリアの郵便は半ばストップに等しいし。そもそも必要な本を全て買っていたら破産してしまう。図書館はそのためにあるのに。

 ああ、今日も叫んでしまう。シチリアの~~!


追伸の愚痴:近所のジョヴァンニ・ヴェルガ市立図書館は、8月は木曜に3時間のみ開館(信じられない)。1980年代の一般書と高校生までの本が中心なので、もちろん使えず。他都市の図書館とのインター・ローン・サービスなんて、有るわけなし。シチリアの文化教育は何とかしないと大変なことになるぞ!
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by hyblaheraia | 2010-08-01 07:25 | 大学・研究 | Comments(13)
Commented at 2010-08-01 21:03 x
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Commented by fumieve at 2010-08-02 07:18
なるほど・・・それは大変ですね・・・つくづく。
そう思うと、ヴェネツィアは、図書館の数と種類はかなり充実していますね。コピーできる日時が短い、とか嘆いているどころではありませんね。
もっとも、お探しの本があるかどうかは別問題だし、一般書をたくさん置いているような普通の住民のための図書館はないかもしれませんけど。
(いや、あるのかもしれませんが、あんまり聞かないというか、思いつかないですね。メストレにはあるはずですが。)

Marcianaでなくても、Cini, Queriniなど、もしヴェネツィアにあるようなら、しばらくヴェネツィアに「留学」されるのはいかがでしょう?
Commented by thallo at 2010-08-02 07:24
Hyblaさん、こんばんは。
。。。。とってもフラストレーションがたまっているのが手に取って分かるようで心配しています。大丈夫?
そうなの、この午前中3時間のみ(しかも週一回か?)って信じられないですよね。じゃ、それ以外は係員はなにをしているんですか?
先日、主人とも話していたんだけど、イタリアの政府予算もいよいよヘルスケア(イギリスだとNHSなの、イタリアではなんていうのかしら?政府が100%補助です)と教育のカットをせざるをえない。。って。家の主人の家の前が小学校なんだけど、閉鎖されるようです。そして子供たちは隣、隣、隣村まで行くことに。よって親の負担が重くなり、(子供は今までみたいに歩いていけない)働く親には就業時間がものすごいプレッシャーです。
シチリアは、やっぱり基本はイタリア本土と同じで、それでいて独自の判断の権限があるんですか。。?とても残念なことですよえね、教育は将来へつながる子供たちに欠かせないものなのに、そこに手をつけるって。。。
Commented by michi at 2010-08-02 15:16 x
シチリアに図書館、運良く近所にそういうのが出来たら主人はきっと大喜びと思います。
シチリアの、、、、その叫びを音であらわすとどんな感じでしょう?
Commented by hyblaheraia at 2010-08-03 05:21
~鍵コメ 2010-08-01 21:03 さん~
イライラが溜まり過ぎて記事になってしまいました。この写真、本当はナポリの図書館について書こうと思って撮ったのですが…。いえいえ、全然何もしていないんです。やろうと思う気持ちはあるのですが、気が散ってしまって、あ、これも、あ、あれも・・・と毎日、何をしたのか分からないまま終わってしまいます。勉強の仕方がなっていませんね。
お心遣いありがとうございます。とても嬉しかったです。まずは焦点を定めて、手元のものをから着実に進めてみます。もうどうにもならなくなったら、泣き付いてしまうかもしれません~。その時はどうぞよろしくお願いいたします。
Commented at 2010-08-03 06:31 x
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Commented by hyblaheraia at 2010-08-04 05:07
~鍵コメ 2010-08-03 06:31さん~
ありがとうございます。本当に何と申し上げたらよいのか。「いろいろな人たちとの繋がりの中でやっていくもの」という一文に、欧米の研究者たちの学問に対する姿勢を感じました。また修論の時にアメリカの某大学教授から貴重な楽譜をお借りした時のことを思い出しました。
研究の輪の中にいるということも大事ですね。いろいろ反省すること多し、です。

模索状態・・・それがもはや普通になっているので、早く一歩踏み出して毎日ちくちく文章を書くというところまで行きたいのですが、なかなか。
Commented by hyblaheraia at 2010-08-04 05:13
~fumieveさん~
ヴェネツィアに史料調査留学、なんと素敵なお話!
いろいろありすぎて夢のようなことですが、将来はそんなこともできたらいいですね。そしたらfumieveさんと毎日、図書館の近くで待ち合わせして、美味しいものを食べて、飲んで、いや~~今日もたくさん史料を探したわー、と満足して楽しく一日を終えたいです。
と、夢ばかりが膨らみます。Ciniはもう、あそこに暮らしたいくらいです!Queriniも実は、いろいろ持っているんですよね。地味なイメージがありますが、行ったら凄そうです!
Commented by hyblaheraia at 2010-08-04 05:19
~thalloさん~
近所の図書館はもともと必要な本がないので行く様はほとんどないのですが、たまに詩の関係で古典とかを調べる時に便利なこともあるのですが、利用者はまだ二人しか見たことがないという状況で。係員は仕方なく週一回だけ来て、あとは海の家に行くのではないでしょうか。利用者がいないから、開けていていてもしょうがないですしね。
教育費のカットはもう、恐ろしいほどに我々にも影響が出ていますが、どうなるのでしょうね、この国の将来は。
シチリアの図書館については、これは地方自治体の問題で、国で何か基準を設けているわけではないと思います。日本みたいに、公共図書館に行くと人が一杯!なんてことは絶対ないです。
Commented by hyblaheraia at 2010-08-04 05:23
~michiさん~
そちらには公共図書館は・・・なさそうですね。ちなみに本屋さんはありますか?ジェーラだと数年前に初めて本屋ができたそうです。驚くことばかりです、本当に。
ぜひご主人とmichiさんで公共図書館設立の要望書を!賛同者を見つけることが難しそうですが。
シチリアの・・・は、前の記事に書いたのですが、あまり良い言葉ではないのでここでは省略しますが、心の叫びです!
Commented by N.M. at 2010-08-04 20:32 x
>Ciniはもう、あそこに暮らしたい

CINI、最近The Vittore Branca Centreと名称が変わり、研究者が泊り込みで研究できる施設になっていますよ。でも研究滞在するには年度初めに申し込まないといけないみたいですが。

私自身の研究史料は何故かCINIにはあまり無くて、一回しか行ったことないんですが、Queriniの方は何度もお世話になりました。あそこは自前のデジカメによる資料複製がやり放題なのでカンゲキです。一般書も多いのか高校や大学の学生らしき人たちで私が行ったときはいつもいっぱいでした。図書館自体は夜も遅くまで、日曜でも開いてるんですけど、一次資料の閲覧は係員の都合で午後も早くおしまいになる、お昼には無理やり2時間(といってるけど大概3時間近く・・・・係員が帰ってこないので・・・)の休憩を取らされる、など色々ありますが(苦笑)。
Commented by hyblaheraia at 2010-08-05 07:06
~N.M.さん~
知りませんでした~~!驚き桃の木山椒の木です!そんな夢のようなことが実現される時代になったとは。さすがN.M.さんは情報の入手がお早いですね。すっかり波に乗り遅れております。
今後も、こうした有用な情報をぜひともお教えください。行くか行かないかは別として、知っているのと知らないのとでは、なんと言いますか、研究者としての鮮度が違ってきますから。ピチピチで脂がのったキングサーモンの皆様に対して、シチリアで売られているちょっと疲れて臭いのあるサーモンの私・・・。マグロで勝負でしょうか。
…話の軸がずれていますね。食べ物に例えて物事を考える悪い癖が…。
Commented at 2010-08-05 22:34 x
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